「いまニッポンで」 磯山オサム・小詩篇からーその1-
11日の参院選の結果、民主党が大敗北、自民党が「敵失」もあり、地力を発揮、みんなの党が、やはり大躍進といったことになった。せっかく歴史的な政権交代があったのに、また混迷へ。「詩的生活」の日々を送るにも、なんだか、憂鬱な気分の一日となった~。それを吹き飛ばそうと、久しぶりに童謡詩人「金子みすゞ」の3巻本を本棚から引っ張りだしてきた。ぱらぱらと頁をめくってみたが、言葉が素通りしてしまい、どうも頭の中に入らない。
と、突然、仲間の詩人・磯山オサムの詩「いまニッポンで」を思い出した。読み始めると、それまでの「頭痛」(?)が、和らいできた(詩はある種の鎮痛剤なんだね~。「いまニッポンで」は、そんな効果がある詩だと思う)。この詩は「砂時計」が編集委員会事務局を担当している同人誌『序説』の最新号・第17号(5月29日発行)に掲載されている。「小詩篇 いざ生きるために」を小題にした4篇の詩のうちのひとつだ。
いまニッポンで
ムシもころさぬ
こころのバクチ
イマ
人があふれて
海へおちています
人民のトイキ
黒色サングラスの取りあつかい説明書
クッキングヒーターの 国家総動員法
ものくろーむのはうすてんぼす
ボク達は さらにボク達として
静かに言葉をキオクにかくし
銀座路上のびっくいしゅう 生きてます
イマ ボク達と人々は
あふれて
海に
おちて
います
磯山オサムは、茨城県笠間市在住。詩「ヒマワリは<星のヒカリ>」が、「茨城詩壇2009年前期賞」に選ばれた詩人。
(磯山オサム・小詩篇からーその2-に続く)。
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