無料ブログはココログ

ブログランキング


  • 人気ブログランキングへ

« 詩  「原っぱの神さま」 「交換」の原型をうたう | トップページ | 「連れ去り犯」は野良猫と判明  コウチャン、再襲撃に九死に一生 »

2010年7月 1日 (木)

「愛は常に孤独なのです」(?)  「詩的生活」にはユーモア

Dscf9818_2(『序説』に連載されているユーモアに満ちた安齋博の連載エッセー「切れ切れな日常」)

「切れ切れな日常」からーその2ー

 (1)

 朝起きて、奥さんの顔を見つめます

 「愛を確かめて、さあ、仕事に出かけるかぁ」

 「黙って出てけ!」

   愛は常に孤独なのです。

(2)

 「愛だけでは、生きてはいけないのよ」

 「そんなこと、結婚した時から分かっているわよ」

   あなたは素敵です。

 挙げたのは、日光霧降高原の「砂時計」が編集委員会事務局となっている同人誌『序説』の人気連載エッセー「切れ切れな日常」(安齋博)から。筆者は真面目そうに書いているが(虚実も含めて)、私にとっては、ほとんどユーモアだ。「砂時計」が摸索している「詩的生活」には、こうした潤滑油が(?)必要だ。

  つまり、ハンドルの遊び、いや、障子の糊しろ、長いマフラー。あるいは、食後の一服(?)、梅雨の合間の快晴(?)、・・・・・・・・。いずれにしても(逃げてるな~)、というわけで、初回の「切れ切れな日常」からーその1-に続いて、そこにある短章を紹介したい。登場するこの夫婦は、ふだんの会話(?)を交わしているだけなのだが、思わず微笑んでしまう。

(3)

 奥さんと二人でコタツに入っていました。暖かいのは暖かいのですが、眠気を誘うほどではありません。

 「ねぇ、あんまり暖かくないねぇ、このコタツ」

 「熱いから、スイッチを切ってあるの」

 「ああ、そうか。じゃぁ、ふたりの愛が温めてるんだね」

 「出てけ!」

   奥さんが叫びます

(4)

 「桜、満開だ」

 「花見に連れてってくれるわけでもないでしょう」

  夫婦といえども、余計なことを言ってはいけません。突っ込んできますからね。

 これだけだと、どうも、奥さんは、いつも突っ込んでいるように思えてしまうが、もちろん、そればかりではない。そんな面も示さないと、いけないので、以下(5)に。

(5)

 奥さんから握手を求められました。

 「今後もよろしく」

 「どうしたんです?」

   ああ、結婚記念日なんですね。25年。

(「切れ切れな日常」からーその3-に続く)

 

« 詩  「原っぱの神さま」 「交換」の原型をうたう | トップページ | 「連れ去り犯」は野良猫と判明  コウチャン、再襲撃に九死に一生 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「愛は常に孤独なのです」(?)  「詩的生活」にはユーモア:

« 詩  「原っぱの神さま」 「交換」の原型をうたう | トップページ | 「連れ去り犯」は野良猫と判明  コウチャン、再襲撃に九死に一生 »

最近のコメント

2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30