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2010年8月20日 (金)

ようやく「米イラク戦闘部隊撤退」  さぁ、「月の砂漠へ」

Dscf1879_3   (「米戦闘部隊のイラク撤退」を報じる朝日新聞19日付夕刊3版)

 その記事はなんとなく静かに報じられた。朝日新聞19日付夕刊3版の12面、「米戦闘部隊 イラク撤退」。思わず見逃すところだった。20日付朝刊13版も6面。国際面のトップだが、新聞を開いていかないと、わからない。「戦闘部隊イラク撤退 全米中継」「オバマ政権 『順調』演出」。03年から足掛け8年。大義もあったものではない戦争に突っ込んでいった米国とそれに追随した日本政府。「砂時計」は、その見識のなさにあきれかえっていた。

 開戦時にあれだけ大騒ぎしたのだから、こうした記事はもっとデカデカと扱うべきだ。そう思いながら、読んでいた。イラクでの米軍の死者は(米軍でさえ!)「開戦以来約4400人」という。それでも、ようやく「戦闘部隊」は引き揚げた。「砂時計」はイラク戦争開戦に怒り、詩論集『怒りの苦さまた青さ 詩・論「反戦詩とその世界」』(随想舎新書)を書いた。その新書の出版からでさえ、6年近くにもなる。いかに長い戦争だったか。

 ということで(~)、当時、「国民の精神が試されている」(戦前ではなく、ついこの間のこと!)。そんなシーラカンスのようなことを叫んでいたライオン頭の人がいたが、改めてこうした発想を空中分解(?)させる自由な空気の中を泳いでいかないと。そうした思いでいることも、日光霧降高原の「詩的生活」の道具のひとつです。で、『怒りの苦さ~』に収めた「月の砂漠へ」(一部改稿)をアップすることに。

詩 月の砂漠へ

            黒川 純

不安の街に嘘をついてはいけない

腕力だけが自慢の恐竜に従い

迷彩服で善意を押し売りすれば

猫なで声の猟犬だと見破られ

砂をかけられるのは当然だ

   本末転倒した現代の詭弁家が

   「国家の意思が問われている」

   「国民の精神が試されている」

   黄色いリボンたちに恫喝してきた

   あなたはいつから神様に

国家の名誉がどうのこうのとも

壊れた羅針盤から吠えたて

戦争博物館のシーラカンスを

靖国神社で安売りしようとするが

賞味期限切れなのを知らないか

   殺人ゲームから抜ける

   そんな約束も忘れ

   「私にわかるはずがない」

   大衆に開き直って強弁し

   大切な鳩を殺そうする

その鳩を追ってきたが

「私を忘れないで」

そうメモに残した

核のゴミで殺された少女の瞳を知るまで

大地の悲鳴の耳を忘れていた

   世界はいびつな楕円形

   辺境からのものいわぬSOSに

   耳をすまして手を差し伸べる

   万華鏡こそ必要だったはず

今は

イワシの弔いに手を貸す悪人たちを

得意顔にさせている

その悔いがあるから

永遠に眠る少女の涙のしずくを道しるべに

月の砂漠に向かう

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