「『砂時計』は昔の名前で、出ています」 「公私区別し『変身』」のビジネスネーム
(9月2日付「朝日新聞」夕刊3版の社会面トップ記事 「この名前 仕事用です」)(クリックすると、拡大します)
おっと、これは面白い記事だ~。そう思ったのが「この名前 仕事用です 『ビジネスネーム』利用増える」。9月2日付「朝日新聞」の夕刊3版社会面のトップ。ほかの見出しに「公私区別し『変身』」とか、「本名『違和感』」「名刺交換で説明」「20年超す歴史」も。自身もペンネームを使っている精神科医の香山リカさんの顔写真入りの長いコメントもある。
記事のリードはこうだ。
「仕事で本名と違う名前を名乗る『ビジネスネーム』が増えている。近年目立つのは、女性の起業家らがインターネット上などで本名が出回ることを避けるために使うケース。理想とするビジネスパーソンに『変身』できる、との思いもあるようだ。社員全員が会社の業種にまつわるビジネスネームを持っている会社もある」
詳しくは(アサヒコムなどで)この記事を読んで欲しいが、なんとなくわかりやすかったのが、マーケットリサーチ会社の女性社長が「福井遥子」というビジネスネームを使い始めた理由。「ネット上に本名が出るのは、面識のない人まで名前がさらされて独り歩きする感じで、違和感があります。それに、母親としての自分と仕事の自分を区別したいという思いもありました」 (「この名前 仕事用です」の記事で、コメントする売れっ子精神科医香山リカさん)
「ペンネーム」」という言葉は知られるが、「ビジネスネーム」というのは、砂時計にとっては初めて。「そうか、仕事にね~」。と思ったが、砂時計にしても、ブログでは「砂時計」で通しているし、ブログのプロフィールでは「黒川純」を使っている。名刺も自分のパソコンで手づくりしている(A4版名刺紙1枚で10枚)。となると、「砂時計」も「黒川純」も「ブログネーム」ということになるのか?。
だが、砂時計にとって、「黒川純」はブログを始めたから、この名前を使っているわけではない。はるかかなたの学生当時から使っている。大学自治会誌やガリ版詩集などでは、もう「黒川純」だった。その後もいくつかの詩誌で詩を発表する際も「黒川純」で。仕事とわけるためにも、その方が都合が良かったこともある。この場合は「ペンネーム」ということだった。
しかし、過去の経緯や現在の使い方を考えると、「ペンネーム」でも「ブログネーム」でも、もちろん「ビジネスネーム」でも、しっくりこない。もうひとつの人格というのか。香山リカさんは「かなりキャラクターが変わる」と、コメントしているが、私の場合は、「黒川純」を名乗っていても、人格がそう変わるわけではない。
「黒川純」は私が若者のときに自身に命名した名前だ。一方、本名は親につけてもらった名前。たぶん、黒川純を名乗ることで、自分を確立しようと、摸索していた一直線型の若者に、いやおうにも向き合い(思い起こし?、振り返り?、立ち止まり?)、それに付き合うといった意味合いがあるのかなと思っている。「詩人」を名乗るには「黒川純」を使う方が都合がいいということもあった(この「ビジネスネーム」については、もう少し思いをめぐらす必要がありそうだ)。
« 花のように鳥のように 阿久悠小論ーその(8)- | トップページ | 湿気作戦で、ついに「窓」開放なる! 霧降高原・砂時計の「図書室」 »
「考えるヒント」カテゴリの記事
- がんとの付き合い、すでに14年 現役記者が連載「患者を生きる」をスタート(2024.07.09)
- 巨大な壊れた観覧車で装飾されている警察署 「理不尽なSF」の世界に誘う諸星大二郎(2024.02.21)
- その結果はどこへ行き着いたか・・・ 社説余摘「指から漏れる・・・」(2015.04.24)
- 特別高等警察は怖いね~ 開戦から2日間で683人も(2014.12.10)
- 今市しっくりこない「『貧乏』のすすめ」 「欲望」のとらえ方に違和感がー (2014.08.03)
« 花のように鳥のように 阿久悠小論ーその(8)- | トップページ | 湿気作戦で、ついに「窓」開放なる! 霧降高原・砂時計の「図書室」 »
コメント