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2010年9月 1日 (水)

荻原忠義さんお通夜ライブ 異才「AKIRA」が会場で熱唱

Dscf2208 (荻原忠義さんのお通夜で焼香する参列者=30日、日光市の「やすらぎホール」)

Dscf2179 (荻原さんの遺影を前に「水の惑星 癒しの森」を熱唱するAKIRA=30日、通夜会場)

 「日光森と水の会」の主要なメンバーだった荻原忠義さんが8月29日朝、亡くなり、30日、通夜、31日に告別式が行われた。夏の間、仕事に追われ、29、30日とようやく休もうとしていた。久しぶりのその休み初日朝、突然、亡くなっていた。

 心臓に持病を抱えての病死だった。66歳。日光霧降高原のペンション「ロヂテ サンボア」(聖なる森)を経営していた。霧降高原森の図書館づくりはもちろん、最近では霧降高原のツリーハウスづくり、キスゲ平のオカリナコンサート、日光の天然氷つくりなどで一緒になる機会があった。

 関西出身で、日光霧降高原はもう15年という。独特の関西弁で明るく豪快な人柄はだれにも好かれていた。「砂時計」が思い出深いのは、この7月中旬、ニッコウキスゲ満開のときに、霧降高原リフトの高原ロッジで「日光森と水の会」などが主催したオカリナコンサート。会場入り口でコンサートが始まることをハイカーたちに伝える荻原さんが印象的だった。

 「あの詩は最後はどうなるかと、思って読んでいたら、最後に『ただ、いまだに表札がない』。とんでん返しみたいで、おもろいな~」「いやー、おもろいな、なんて言ってくれるのは荻原さんぐらいですよ」。

詩というのは、『序説17号』に掲載した「寓居」(黒川純)。ちゃんと読んでもらっていたのがわかった。高原ロッジ入り口で、その詩を語ってくれたことが、うれしかった。その場のやりとりを、よく覚えている。

Dscf0312霧降高原リフトの高原ロッジ入り口で、これからオカリナコンサートが始まることをハイカーらに伝えている荻原忠義さん(右下)=7月11日、日光霧降高原

 その日は盛況だった演奏会も終わり、演奏機材などの荷物を奏者たちと荻原さん、チロリン村長、それに砂時計の5人がそれぞれに抱えて、リフトを下った。が、その霧降高原リフトも31日で、事業が打ち切られた。

 そのリフトに「感謝と哀惜の念を込め」、「キスゲ平リフトさようなら、そして新しいキスゲ平に期待する催し」を、その最終日に『霧降の勝手連』が企画。呼び掛けの案内文をしたためたのが、荻原さんだったという。

 その催しは31日午前10時から。荻原さんは当日、司会者が語って欲しい内容を自ら書き、下書きと清書も終えていた。それがパソコンのそばにあったという。その催しが行われたその時間、午前10時、荻原さんの告別式が同じ日光市内で始まった。

 この日は、なんともいえない不思議な時間が過ぎたことになる。また、30日の通夜には「日光森と水の会」がAKIRAに依頼した歌「水の惑星 癒しの森」がAKIRA本人によって、歌われた。棺を前に熱唱したAKIRAの声が会場にしみじみと広がった。

(「水の惑星 癒しの森」が出来上がった経過などは「New 天の邪鬼日記」が詳しい)

「水の惑星(ほし) 癒しの森」

美しい夢だった
あわくはかない恋だった
人はなぜ失って
初めて気づくその愛に
水の惑星よ 癒しの森よ
夢のつづきを見させておくれ
子供たちの明日を
どうかうばわないでくれ
ホホホウ ホホホウ ホウルルルル

母の胸いだかれて
すこやかに眠ってた
ひとり立つ荒野には
枯れはてた愛の花
水の惑星よ 癒しの森よ
われらの罪を洗っておくれ
子供たちの笑顔を
どうかけがさないでくれ
ホホホウ ホホホウ ホウルルルル

ぼくたちが何者か
思い出させてくれないか
こごえるきみの手をにぎり
もう一度帰っていこう

Dscf2193 (AKIRAの熱唱に耳を傾ける参列者=30日、通夜会場)

Dscf2210 Dscf2216 (「日光森と水の会」に依頼されてAKIRAが作詞・作曲した「水の惑星 癒しの森」などが収められ、販売が始まったばかりのCD表・裏)

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