セピア色した「あの時の日光」」 あちこちの店舗などがギャラリー
セピア色した記憶を思い返す。というのは、こんな写真の数々のことをいうのかもしれない。二社一寺の入り口、神橋そばの日光物産商会(明治38年建築 木造二階建て寄棟造り 国登録有形文化財)の一世紀前のにぎわい。よく見ると、外国人が多いことがわかる。いかに国際都市だったかを強烈に印象づける。
NPO法人 日光門前まちづくりが、「日光まちなかギャラリー あのときの日光展」と題して、旧日光市街で写真展を始めている(11月28日まで)。会場はJR日光、東武日光の両駅から神橋に至る、地元では東町と呼んでいる街中を中心に、日光市郷土センターなどの各施設や各店舗など40余りもある。
(上の写真の部分拡大。いかに日光に外国人が訪れていたのかが、わかる)
「明治期 日光物産商会のにぎわい」も、展示写真の一枚だ。主要会場は同センターや日光総合支所(旧日光市役所)、JR、東武両駅。これに日光街道沿いを中心に各店もショーウインドーなどに展示。全体では100枚ほどになるという。
(「あの時の日光展」のチラシ表紙。展示会場は裏面に略図で示されている)
写真は100年以上前の明治初期から昭和中期(昭和40年代ごろか)まで。日光図書館など日光市所蔵や個人所有のものも。フイルムを写真におこし、さらに拡大コピーするなどしたという。
(日光市役所日光総合支所で展示作業中の日光門前まちづくりのメンバー)
昔の神橋周辺の様子や大谷川の対岸から見た上鉢石町、いろは坂、戦場ヶ原、旧日光警察署、保存が話題になっているかっての旧日光ユースホステル、路面電車などなど。さらには昭和22年の憲法発布を、日光市民が祝って様子などもある。
(日光奉行所跡にこんな素敵なホテルがあったとは。「砂時計」は初めて知った)
「砂時計」が新鮮だったのは「明治期 日光物産商会のにぎわい」などのほかに、日光奉行所跡に建てられていたという「日光ホテル」。大正15年に焼失したようだが、見事な建物であるのが、印象深い。
このブログにアップした私にしても、見た写真はまだ一部。これから各店の「ギャラリー」をのぞいてみようと思う。市街地の紅葉本番はこれから。観光客も地元の市民も紅葉を愛でる一方、楽しみながら、街中を歩くいい機会だと思う。
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コメント
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掲載ありがとうございます!
こんなに丁寧に記事にしていただけて、本当に嬉しいです。
今後ともよろしくお願いいたします。
投稿: 日光門前まちづくり | 2010年10月28日 (木) 12時44分
日光門前まちづくり
コメント、ありがとうございます。店舗に飾った写真など、
もっとたくさん見ていれば、何回か連載したいぐらいです。
良い企画を立て、実践していることに敬意を表します。
投稿: 砂時計 | 2010年10月28日 (木) 15時18分