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2010年10月 1日 (金)

異相の北上詩想  日本現代詩人会東日本ゼミナールin岩手ー(6)-

Dscf3835 (日本現代詩人会東日本ゼミナールin岩手 岩手詩祭」の冊子)

 今回の詩人の集まりで忘れていけないのは、実行委員長を務めた岩手県北上市の詩人、斎藤彰吾さん。元岩手県詩人クラブ会長でもあるが、「全国生活語詩の会」の代表3人のうちの一人として、「全国生活語・ロマン詩選」(2008年12月発刊・竹林館)のとりまとめをしている(「砂時計」も詩作品を寄稿~)。

 というか、「砂時計」が北上市に暮らしていたとき、詩の水先案内人になってくれた恩人だ。私が『怒りの苦さまた青さ 詩論「反戦詩」とその世界』(2004年9月・ずいそうしゃ新書)を出したときも、「黒川純の詩について」という詩人論も寄稿していただいた。

 斎藤さんとの、そんな関係もあり(「義理と人情で参加」と言っているが~笑い)、日光から東北自動車道など約400キロ先の岩手県へ(北上市の隣、花巻市にも友人がいるので、今回は2泊3日の東北の小さな旅になったが~)。 

Dscf3161 (閉会のあいさつをする岩手県北上市の詩人 斎藤彰吾・実行委員長)

 たまたま、「in岩手」が開かれる半月ほど前、斎藤さんと電話で話す機会があった。そのとき、斎藤さんから「今度、詩論集を出すことにしたよ」ということを聞かされた。「どこから」「コールサック社から」「あのいい詩論を書いている」「そう、鈴木さんのところ」。そんな短い会話をしている。

 夜の懇親会で、そのコールサック社の代表である詩人 鈴木比佐雄さんが、たまたま私の隣席だった。そこで渡されたのが、分厚い詩誌「COAL SACK 67号」(最新号)。その「詩論 石炭袋新書 近刊」に、斎藤さんの詩論集が予告されていた。

 『斎藤彰吾詩論集 異相の北上詩想(仮題)』。「青年よ一寸の志を磨け」「出発点と賢治・ハチロー」などの論が目次予定にある。斎藤さんは膨大な詩や詩論を書いており、詩論集を出して欲しかった。それが遅くも来春までには発刊にこぎつけそうだという。私としても、非常に喜ばしい。

Dscf3830 (「コールサック社」から発刊が予定されている斎藤彰吾詩論集『「異相の詩想』の予告)

 斎藤さん自身は、今回の詩の集まりで朗読はしていない。が、こんな詩を書いているということを知ってもらうために、詩「地の川」を紹介したい。初出は季刊詩誌「新・現代詩 12号」(2004年3月)

 といっても、これは黒川純の詩「天の川」との連詩(黒川と斎藤さんが、ひとつのテーマで2人が詩作)。先ほど挙げた『怒りの苦さまた青さ』に転載されているもの。その詩の紹介だ(え~、つまり~、結局、「砂時計」の詩集、『怒りの~』のPRになるのか~笑い~、半分だけ冗談です~)。

詩 地の川

              斎藤彰吾

西の国を旅するアイヌの水神から メールが届いた

 公害の毒にしびれ 青じろに病む農漁民あまた

 死者も出て裁判になっとる

 陸奥(みちのく)は どうか 雑魚(さこ)の生態(なり)を診たい

     灯影の下 目やに溜めけだるく暮らすおれは

     メールの文字にゆすぶられ がばと起きた

     こうしてはおれん

     薄明に帆を掛け 良き風を満たして川をのぼる

投網(とあみ)の合い間、軸先に跳ねる雑魚が群れ

次から次ぎときらめき押しかけ舟底がいっぱい

石組みの沈床(つんちょう)に舟を着け 猫柳の砂地を踏む

陽がのぼり 足裏まで歓びが光る

     水神さまのお陰だ 獲った雑魚をば送り申すた

     苦くて甘い内臓も賞味すてくなんせ

     市場では腰抜かすほどの値がついた

     お蒸し雑魚に串焼き 友と一献酒酌み交わす

と川波から聞えてくるアイヌ語の水神のうた

ウコチャランケ ウコチャランケ ウコチャランケ

  曲り雑魚がまぎれておった  要注意なるべし

ウコチャランケ ウコチャランケ ウコチャランケ

     月光を浴びて陸奥を流れゆく川波の

     声を聴く  流域の人びとと共に

     ウコチャランケ ウコチャランケ ウコチャランケ

     (お互い目的に向かって言葉で討論しよう)

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