伝説の「たま」が思い浮かんだ 異色バンド「マンマリカ」の幾何楽堂演奏会
(幾何楽堂の観月祭で演奏する異色グループ「マンマリカ」=22日夜、日光霧降高原)
(グループの雰囲気が出ている「猫とマンマリカ」切り絵のポストカード メンバーのやまさん作)
なんとも不思議な演奏だ。柔らかな音色、メロディが次にどこに飛んでいくのか、不透明。歌詞がシュールっぽいというか、哲学っぽい。一方で、メロディはフォークのようではなく、懐かしい童謡のようにも思えるし。演奏のイメージは沖縄のネーネーズのようだし。<これと同じような雰囲気の演奏を昔、聴いたことがあるな?>
<そうだ 「ロシアのパン」の、え~と。ネコではなくて>。演奏の休み時間にそんなことをメンバーに投げかけたら、「ネコではなく、『さよなら人類』のたまでは」。「そうそう、そのたまの演奏を思い浮かべたのです」。
22日の満月の夜、日光霧降高原の幾何楽堂であった「マンマリカ」(mammalica)の演奏会。そこでのことだ。栃木県を中心に演奏活動しているとのことだが、マンマリカの名は初めて。「不思議な演奏をするグループ」。予備知識はそれしかない。いや、聞いてみて、これはそういう言い方になるのだろうな。そう思ったことだった。
(異色グループ、マンマリカのみなさん マンマリカのホームページから転載)
「砂時計」は霧降高原の自宅から持ちこんだ純米酒「五人娘」の一升瓶を抱えて、演奏を聴いていた。一杯、二杯と飲むうちに、演奏が溶け込んでいくよう。脱力感が、つまり、いやがうえにもゆったりした心もちになっていったからだ。
ギター、ドラム、ベースを基本に、マンドリンやピアニカなども。グループ独特の癒し系の音が広がる。CDも売っているというので、買い求めると500円。「3曲なので」とのことだ。「カラフレーション」「クマの森さん」「眠れない夜のマンマリカ」。聴いてみると、やはり、印象は「たま」系統。実際、グループも「たま」が好きだという。
「たま」といえば、「いかすバンド天国」(いか天)の伝説的なグループ。「さよなら人類」の「きょう、人類が初めて木星に着いたよぉ~」という独特のフレーズが印象的だ。当時、世間に「たま現象」が起きるほどの人気バンドだった。そんな雰囲気のあるメンバーの演奏を偶然、聴くことができたので、このブログにアップへ(世間には不思議な才能があるグループがあるのですね。また、どこかの会場で聴きたいと思ったことでした)。どんな詩か、とりあえず、「カラフレーション」を。
(「マンマリカ」の演奏を聴きながら、「砂時計」らが飲んでいた純米酒「五人娘」)
歌 カラフレーション (詞・曲 メミ)
梅かおる春の日の マホガニー色のたんす
縁側の窓からの ひかり明るい
青草のにおいを肺 いっぱいためて眠る
ひたいをくすぐるのは 春風トプウ
三寒四温過ぎた そろそろ麦茶飲む
季節になるんだ せり・なずな・ごきょう
閉じられた窓と 七色の空 関係なく
ちぎれ雲で飾って 君にあげようとしたけど
にぢんだ美しさ 君に届かない カラフレーション
(2番略)
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