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2011年1月28日 (金)

胸のうちに痛みのような感覚が広がっていく 浅川マキの世界(1)

Dscn0110 (伝説の歌手 浅川マキの決定版オフィシャル・ベストアルバム 「浅川マキ Long Good bye」)

 「これで俺たちの青春も(青春というより、青春の記憶か)ついに終わったのか」。そういう哀しい思いを抱かせた。大袈裟でもなんでもない。そういう感覚を覚えている。ほぼ1年前の2010年1月17日。歌手・詩人、浅川マキが亡くなった。名古屋での3日間公演の最終日、宿泊先のホテル自室での急性心不全だったという。67歳だった。

 たまたま、先日、今市の本屋さんをふらっと、のぞいていたら、新刊コーナーに『ちょっと長い関係のブルース 君は浅川マキを聴いたか』(実業之日本社)。初版1月25日とある。まだ店頭に出されたばかりだ。

 上野千鶴子、奥成達、三田誠広、平岡正明、最首悟、田中優子、加藤登紀子、小椋佳、山下洋輔、長谷川きよし・・・・・。いやいや、そうそうたるメンバー。「さまざまなジャンルの執筆者が、伝説の歌手・浅川マキをとおして、60年代、70年代という≪時代≫を鮮やかに切り取ったエッセイ集」。

 その本から彼女のオフィシャル・ベストアルバム「浅川マキ Long Good bye」(2枚組・全32曲)が発売されていることを知った(発売は昨年10月ということなのだが、これまで知らずにいたのだった~)。今市で掘り出し物の中古レコードを扱うお店に顔を出す際は「浅川マキのCDないの」というのが、このところの口ぐせだった。だが、ご主人から返ってくるのは「それがなかなか出ないのだよ」。

 浅川マキはたくさんのレコードを出しているが、熱烈なファンはそれを中古市場に出したがらない(のだと思う)。ということで、さっそく、彼女のCDを注文(レコード屋の若い女性は「アサカワマキ?どんな歌手?」という顔で、「アサカワマキ」と打って、発売状況を検索していたのだ~)

 「入荷しました」。その連絡を受け、本日28日はそのCDを買いに。CDの解説でも読もうと、今市の日光珈琲へ(なにしろ、懐かしい雰囲気があり、落ち着けるお店なので。浅川マキのことを考えるなら、このお店がピッタリと。そして、この店でこの本を読み終えないと、次のブログは書けないと思ったほど~)。そこでCDの解説を読み始めたら~。

 「えっ、まさか、浅川マキさんですか?」。珈琲を運んできたお店のうら若き女性から、こんな声(テーブルの上にCDと『君は浅川マキを聴いたか』を広げていたところ)。「そう、今買ってきたところ。暗そうな歌が多いのだが、そんなに若いのに知っているの?」

 すると、彼女は「つい最近、浅川マキさんの歌を(ラジオだったかで?)聴いて、衝撃を受けたので(ショックだったか、びっくりしたかだったか、かなり印象に残ったという言い方だった)」

 で、砂時計は「へぇ~、聞いたというのは、どんな歌なの?」「確か『かもめ』」「それは代表曲だね。詩を書いたのは、あの寺山修司なんだよ。寺山は劇団『天井桟敷』を主宰する一方・・・」というように浅川マキから、思わぬ展開になっていったのでした(寺山修司の『書を捨てよ、町に出よう』『家出のすすめー現代青春論ー』『青女論』は今でも面白い~いずれも文庫本で手にできる)。

 彼女も偶然の場面に不思議さを感じたようだが、私にしても思わぬやりとりが面白かった。浅川マキの死後1年、欲しかったCDを手にし、その解説を読もうとしたところ。そこで、今から40年前、特に1960年代後期に登場し、「アングラの女王」とも呼ばれた浅川マキの歌を、当時まだ生まれてもいない若い女性が最近聴いて、感激したというのだから。

 なぜ、浅川マキなのか?。それは今後にするとして、CD『Long Good bye』の最初の曲「夜が明けたら」(作詩作曲・浅川マキ)をアップすることに。唄(歌というより、唄という感じ)を聴いているときは、それなりに長い詩だと思っていたが、実は20行の短い詩だったのだ。それも浅川マキか書いた詩だということは、知らなかった(「かもめ」や「少年」「別れ」などもそうだが、代表曲だというのに~)。

 唄 夜が明けたら

           浅川マキ

                                                    

夜が明けたら一番早い汽車に乗るから

切符を用意してちょうだい

私のために一枚でいいからさ

今夜でこの街とはさよならね

わりといい街だったけどね

     夜が明けたら一番早い汽車に乗って

     いつかうわさで聞いたあの街へ

     あの街に行くのよ

     いい人が出来るかもしれないし

     ンーあの街に行くのよ

夜が明けたら一番早い汽車に乗るわ

みんな私に云うの

そろそろ落ち着きなってね

だけどだけども人生は長いじゃない

そう あの街はきっといいよ

     夜が明けたら一番早い汽車に乗るから

     切符を用意してちょうだい

     本当本当よお 一枚でいいのよ

     いつだって身軽なあたしじゃない

     そう乗るのよ

 

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コメント

『砂時計主義』で検索させていただきました。今日は記憶に残るワンシーンをとらえたかのような感覚でした。
アンダーグラウンド。浅川さんと共に知った言葉です。お会いできて、気さくにお話くださってありがとうございました。

ちゃちゃんさんへ
「記憶に残るワンシーン」ですか。表現力が豊かですね。そう、
何か、映画のシーンに使えそうな小さな小さな出来事でしたね。
これから浅川マキについて、たぶん10回ほど書いていこうと思う
ので、ひまなときにのぞいてみてください。

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