いよいよ春 ゆったり森の空間へ 霧降高原「森の図書館」今季開館
(今季も29日に開館した日光霧降高原「森の図書館」=29日、日光市所野)
日光霧降高原の広大な森の中にある霧降高原「森の図書館」(観光施設「霧降高原チロリン村」内)が29日、今季も開館した。今季もこれから晩秋まで開く(無料)。
開館時間は基本的に「チロリン村」が営業している午前9時から午後5時まで(火曜休館)。チロリン村内のお土産コーナー「ふくろう工房」か「カフェ・アウル」で、「森の図書館へ」と、スタッフに声をかけてくれれば、図書館のカギを渡してくれる(そこから図書館まで歩いて数分)。
(霧降高原チロリン村内の森の中にある小さな日光霧降高原「森の図書館」=29日)
(「森の図書館」に寄贈された絵本「はらぺこ あおむし」と「死に急ぐ奴らの街」)
蔵書は少ない。最初から多くの蔵書を求めてはいない。NPO法人「アースマザー」(事務局・東京)の協力を得て、開館させた「日光森と水の会」は「必要なのは何万冊という本ではい。その人が大きな共感を受けた大切な一冊だけでいいのです」と
「大切な一冊」を森の図書館のベランダや周辺の森で読むことで、それを寄贈した人とのつながりも生まれるのではないか、という思いがある。同時に、ふだんせわしい日々を送っている人たちにゆったりした時間が流れる森で、本を片手にのんびり過ごしてもらいたいとも思っている。図書館の近くにはツリーハウスもある。
「森の図書館」の館長でもある私、「砂時計」は、ともかく1000人の1000冊を寄贈してもらおうと考えている(できればこの3年間のうちに。何万冊といった蔵書は考えていない。保管するスペースもないが~)。「大切な一冊」が1000冊集まると、ひとつの量から質に転換すると思っているからだ。
(「森の図書館」近くに暮らす「くまさん」が29日寄贈してくれた開高健の「オーパ!」)
(「森の図書館」のベランダから眺めた周辺の森の様子=29日、日光市所野)
ごく最近、災害支援「チーム日光」で石巻泥バスターズに2度も参加した千葉県船橋市のカンクラさんがカラフルな絵本「はらぺこ あおむし」を、やはり「チーム日光」で日光市内のカミヤマさんが文庫本「死に急ぐ奴らの街」(火浦功)を寄贈してくれた。
開館初日のこの日、この二冊を書棚に収めようとしていたところ、図書館にごく近い「竿師熊」こと、くまさんが開高健のブラジル釣り紀行「オーパ!」(ブラジルの人たちが驚いたり、感嘆したりしたときに発する言葉だそうだ)などを寄贈してくれた。
今季の開館初日に三人から三冊の寄贈本。こいつは春から縁起がいい~。そんな初日でした。三人のみなさん、どうもありがとうございました。また、ブログをご覧の少数の読者のみなさん、霧降高原「森の図書館」に訪れる一方、「大切な一冊」の寄贈も、よろしくお願いいたします。送っていただく先は以下の通りです(寄贈する際は本の余白に寄贈日と住所、名前の署名をぜひ)。
〒321-1421 栃木県日光市所野1541の2546
霧降高原「森の図書館」館長 富岡洋一郎
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