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2011年5月12日 (木)

「福島原発難民」 南相馬市・一詩人の警告(1971年~2011年)

Dscn2054 (詩人・若松丈太郎さんの痛恨の著『福島原発難民』(コールサック社)

 「わたしたちはいま、計り知れない大きな空間と時間とに及び、そして巨額の経費を要するであろう負の遺産を、後代に生きる人びとに残すことになった。わたしは原子力発電所近傍で生活しながら、その存在に危惧を感じつづけてきて、その思いを詩やエッセイのかたちにして、述べてきた。専門家の傲岸にして、かつ根拠の不確かな科学技術への過信よりも、素人の直感的理解のほうが真実により近いところにまで至りえたということだろうか。しかし、危惧していたことが現実となったということは、当然のことではあるが、けっして嬉しいことではなく、慨嘆に堪えないことであった」(『福島原発難民』・あとがき・若松丈太郎)

 出るべきして出た本。それが『福島原発難民』http://www.coal-sack.com/02/Copy%20of%20index_shinkan3.html#hukusimagenpatuだ。ツイッターでこの本から大事なな箇所を抜き出し、8回にわたってツイート。ようやくブログにのせることができた。この本の意義は、私の知人でもある詩人で、「「コールサック社」代表、鈴木比佐雄さんの以下の解説に尽きる。

 「若松さんの視線はこの四十年間、少しも変わらずに原発を告発し続けてきた。チェルノブイリにも行き、南相馬市と同じ二十五㎞地点はどのような放射能の被害を受けているのかを南相馬市の未来として予言している。また原発従事者の中で詩や短歌を作っている人びとの苦渋に満ちた作品も紹介し、原発が地域住民を取り込みながら被曝者とさせていく悲劇を抉り出している。原発の悲劇を直視して自らも難民となった若松さんの告発・警告の書である」(『福島原発難民』・解説・鈴木比佐雄)

 この数日間のうちにツイッターにのせた8回のうち7回分も以下に。

福島原発難民』(若松丈太郎)①第二次大戦で戦争という麻薬の中毒患者になったアメリカにいまだ《戦後》が存在しないように、原発というドラッグに冒された立地地域では、二重の意味で《原発以後》なしという状況が形成されつつある

『福島原発難民』(若松丈太郎)②ひとつめの意味は、つぎつぎと原発を増設しつづけなければ地域経済を維持できない泥沼にはまり込んでいるということ、もうひとつの意味は、原発破綻後には地域そのものが存在し得ない状況が出来(しゅつたい)するだろうということ、である。

『福島原発難民』(若松丈太郎)③歌人・東海正史(1932~2007)の歌集「原発稼働の陰に」から 被爆者の労務管理糺す吾に圧力掛かる或るところより/原発を誹謗する歌つくるなとおだしき言にこもる圧力/原発疎む歌詠み継ぎて三十余年募る恐怖の捨て所無し

『福島原発難民』(若松丈太郎)④ 詩人・箱崎満寿雄(1914~1988)の詩「太陽の鳥」部分・・・「安全」を強調しなければならない/それは戦争の始めから終りまで/「勝つ」ことを強調し/「神風」の御幣に呪縛したと同じ重量で/そして反面には、それが嘘と判った時の/虚脱した時の軽さで

『福島原発難民』(若松丈太郎)⑤1994年にチェルノブイリを訪ねた経験をもとに、連詩「かなしみの土地」を書き、原発難民となった人々の思いを代弁したつもりだった。しかし、そのとき彼らの思いだと思っていたものは現在の自分の思いそのものであるという現実のなかにわたしは置かれいる

『福島原発難民』(若松丈太郎)⑥  予測が的中することは、一般的にはうれしいという感情につながることが多い。しかし、危惧したことが現実になったいま、わたしの腸は煮えくりかえって、収まることがないのだ。なぜなら、この事態が、天災ではなく、人災であり企業災であるからだ。

『福島原発難民』(若松丈太郎)⑦  燃えかすや個体は《保管廃棄》される。《保管廃棄》とは奇妙な概念である。ドラム缶に封ずるなどして、保管期間が数百年の、つまりは半永久的な貯蔵である。わたしたちがつくり出した大量の危険なゴミを、数百年後のだれが管理してくれるだろうか

『福島原発難民』(若松丈太郎)⑧「実体験にもとづくリアリティーがなまなましい」  こんおさむ(南相馬市)の詩「原子力発電所」(部分)  嫌われ反対される原子力発電所/その内での人々は/囚人以上の暗い影を背負い/全てに反対も肯定もなく意志を殺し/黙々と予定内作業を行う

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