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2011年7月20日 (水)

さらに明日へ遡らねばと  原発詩(1)

預かりものなのだ

世界がほんとうに手を差しのべながら

倫理から遠く離れていて続けていることに

狂っているんだろうと舌打ちしている

やればできるという人智をあざ笑うかのように

村人が束になってもいつまでも収束できない

手に余る装置に振り回されるその人たちを

「地底探検」は空想科学小説だったのに

それをそのままミスのない科学だと思い込み

マントルからの大地と海原が大揺れしただけで

私たちの明日の時間とこころも踏み荒らし

息をするものすべてゆっくり墓に持ってゆく

それをおすまし顔でこれからの教えにするという

この世界はご先祖さまの遺産ではなく

わたしたちの子孫からの預かりものなのに

                                                          

「裸の王様」

なんといっても立派な服を着ている

ガラス細工そのものなので危ういが

ほころびることが絶対ないと言ってきた

やり玉に挙げる者は狐がついていると広め

疑り深い奴はタイの尾頭付きでもてなしてきた

黄金色の痩せ細る麻薬も降らせてやっている

海に面した堀の中だから思いのままだ

危険を隠すことも一度や二度ではなかった

王様や家来はそれでうまく押し通してきた

水蒸気爆発の繰り返しで大騒ぎになったが

今だけは大丈夫とオウムのように煙に巻き

今度も大量動員で王様の数字を膨らませた

それもお天道様があぶりだしてしまったので

疑心暗鬼でいた村人にもわかってしまった

それがほんとうの姿だったんだ

「王様は裸だ」

                                                          

さらに明日へ遡る

青々しい今が盛りの奈良の都大路に

タイムトンネルをくぐって遡ることで

大地の微妙な揺れを素足に刻んで

民間気象台で風向きを計っていたんだ

琉球からオキナワ、それが沖縄になったときから

だが、初めての見知らぬ水蒸気が横っ面を殴りつけ

海や空や大地を原子記号でおおいつくしたため

気の遠くなる時を超えた予報を地図に書き込み

危険の伝説をユーカラの鉄の図書館にしないと

それも膝を折った記憶が波にさらわれないよう

そうしないと母の胎内から遡ってきた私が

私を続けてゆく理由がほんものにならない

霧雨を伴った昨日の風にそう教えられたとき

トロイア神話を発掘したシュリーマンに

絵文字で近寄らないでと耳打ちするために

明日に さらに明日に遡らねばと

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