学んでよかった救命処置 「防災士」へ向け「普通救命講習」
(人形で心臓マッサージの方法を覚える講習会参加者=23日、日光市消防本部)
(心臓マッサージを施し、次に人口呼吸を2回という手順を覚える参加者)
「防災士」資格を得るのに必ず必要なのが、救命処置などを覚える「普通救命講習」。日光市防災士養成講座は2日、9日、16日と毎週土曜日に、いずれも座学。23日のこの日は待ちに待った実技篇だった。
講師は日光市消防本部で日々汗をかいている救急隊員3人。初めに「応急手当講習テキスト」で30分ほどの講義。続いて、心臓や呼吸が止まってしまった場合、その場に居合わせた者が救急車が駆けつけるまでにやるべき救命処置篇だ。
①まずは現場が救命処置ができる環境にあるかどうかを確認する②続いて反応があるかどうかを知るため、両肩を両手でたたく。最初は小さく、次にほどほど、3回目に大きく。それぞれ「どうしましたか?「大丈夫ですか?」「わかりますか?」など。
③反応がない場合、「反応なし」と判断。「だれか来て!、人が倒れています」と助けを求める④協力者がいたら、「あなたは119番で救急車を呼んでください」「あなたはAED(自動体外式除細動器)を持ってきてください」と頼む。
⑤自分は倒れている人の喉の奥を広げて空気を肺に通しやすくするため、片手を額に、片手で顎に当てて、頭をのけぞらせる⑥そのうえで呼吸をしているかどうかを知るため、その人の胸を見るように耳の辺りに顔を近づけ、胸や腹の動き、吐く息や呼吸音を確認する
⑦その際、「見て」、「聞いて」、「感じて」、四、五、六と声に出してみる。約10秒間、確認しても、確認できない場合は「正常な呼吸なし」と判断する(参加者全員がこの通り、一人ひとり、声を出して演じた)。
(電気ショックで心臓の動きを取り戻す機器、「AED」を操作する講習会参加者)
(防災士養成講座で使われた「AED」・自動体外式除細動器=訓練用)
いわゆる心臓マッサージ(胸骨圧迫)や人工呼吸(口対口)はこの「正常な呼吸なし」の判断から。心臓マッサージは1分間に100回という速いテンポで30回。胸の真ん中辺りを重ねた両手で「強く、速く、絶え間なく」ということだそうだ。
その心臓マッサージを30回やったら、人口呼吸を2回。その人の鼻をつまみ、ハンカチなどを通して行った。口を広げ、フーではなく、ハーと大きく。この30・2のサイクルを、救急隊に引き継ぐまで絶え間なく行って欲しいという。
だが、実際に人形による心臓マッサージをやってみると、1分間100回のテンポで30回というのは、それだけでかなりのエネルギーを使う。絶え間なく行うためには数人が交代でやらないといけないだろう、そう感じたことだった。
実際、テキストを読んでいたら、「救助者が2人以上いる場合は2分間(5サイクル)程度を目安に交代して絶え間なく続けることが大切です」とあった。
最後にAED。使い方はいたって簡単だ。AEDのケースから本体を取り出し、電源を入れる。次にその人の衣服をはだけ、「電極パッド」を2カ所(位置は電極パッドに示されている)に装着。貼り付けると、「体に触れないでください」という音声メッセージが流れるので、周りの人を離れさせる。
このとき自動的に心電図の解析が行われ、電気ショックを加える必要があると、AEDが判断すると、」「電気ショックが必要です」という、音声メッセージが流れる。ショックボタンが点灯していたら、そこでボタンを押す。
すると、電気ショックが加わり、その人は腕や全身の筋肉が一瞬、けいれんしたようにピクッと動くという(実際に使ったことがないが、たぶん、そうなるのだろう)。ということで休憩をはさみ、約3時間強の講習を受けてきた。これで何かのときはこうした処置にあたろうと思ったことだった。
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1枚目と2枚目の画像はあの方ですね(笑)
投稿: 日光を漂ふ | 2011年7月24日 (日) 18時35分
漂ふさま
そうです。お世話になっているあの方です。お互いに「人工呼吸」で助け合う仲になりました。(人工呼吸の講習でペアになったので~)
投稿: 砂時計 | 2011年7月24日 (日) 20時51分