全共闘世代同人誌『序説 18号』校了、30日発行 「東日本大震災・フクシマ原発特集」で
(全共闘世代同人誌『序説 18号』の再校の表紙 表紙画・冨岡弘)
私が事務局をしている全共闘世代同人誌『序説 18号』(制作・宇都宮市の随想舎)が、ようやく校了した(132頁)。建築家、自営業、公務員、美術家、建築士、都市計画家、フリーライターら関東・東北に暮らす9人が11本のエッセイ・評論・詩を寄稿。大半は震災がらみだったため、「東日本大震災・フクシマ原発特集」とした。
『序説18号』は「東日本大震災詩篇」「大震災雑感」「僕の3月11日」「表現の周辺 3」「悪いが、ハッキリ言わせてもらいます」「桜とコンクリート」などが震災・原発がらみ。様々な職業にある私たちの思いを示した典型的な詩・エッセイ群だと思う。
同人の一人で、毎回、ユーモアとペーソスにあふれたエッセイ「切れ切れな日常」(今回は(6)」)を寄稿している安齋博君は福島県に暮らしている(私が日光霧降高原の我が家に一時疎開するように勧めたのだが~)。その置かれた痛い状況を「あとがき」でこう書いている。
「原発の事故の後から、同郷の人たちがどんな話をし続けているかを、ここに書くことはありません。それを書いても意味がないでしょう。不安や焦燥感が分かってもらえそうにはないのです。実を言うと、ちょっと疲れました。そのことで故郷を離れざるを得ない人も出たのです。失った人もあるのです」(中略)
(『序説 18号』の総見出し。「大震災」「震災」「3・11」などの表題がつけられている)
さらにー
「ただひとつ大事なことは、これまでがそうであったように、これからもひたすら、『希望』とでも言ったものを書き続けていこうと思っているのです。それよりも他に手が見つかりません。思い当たらないのです。それが後日、例え無駄なことだったと言われましょうが、それより他に方法がないのです」
そうしてー
「そう思って、もう少しの間、書き続けてみようと考えています。書いたことのほんのひとつでも、もしそれを実現させることが出来たなら、それこそが極上の幸せだと、そう思っているのです」
『序説18号』は7月30日発行(この日に日光霧降高原の砂時計家で発刊記念総会という飲み会をやる)。年に1回発行し、これまでほとんど「頒価・1000円」として、友人・知人に手渡していた。
が、今回は「東日本大震災・フクシマ原発特集」とした貴重な内容なので、「定価・本体1000円(税別)」で。もっとも、「小詩篇 夜が明けるのをわすれても」(磯山オサム)や大学退官記念「講義」・「長い後書きのはじまりに代えて」(福澤宗道)や私のミニ評論「自らの分身を彼女は殺したー連合赤軍・永田洋子死刑囚の死」といったものも。
ということで、今回の『序説 18号』は日光などの書店やイベント会場などにも置いてもらおうと思っている。霧降高原、日光、栃木県、関東,、東北もか?に暮らす関係者のみなさま、発刊の際は、よろしくご協力をお願いいたします(結局、宣伝とお願いになってしまった。う~ん。)
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私にも「序説18号」送ってください。届いたら代金を送ります。
投稿: 永井ますみ | 2011年7月10日 (日) 20時50分
永井さま
ありがとうございます。とても励みになるコメントです。
ですが、永井さんは「寄贈」対象なので、出来上がったら、
早速、お贈りします。快くお収めください。御礼に代えて。
投稿: 砂時計 | 2011年7月10日 (日) 21時37分