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2011年7月11日 (月)

背筋が伸び元気が出る若き思想家・佐々木中 驚きの『切りとれ あの祈る手を』

Dscn3180 (彗星のように現れた思想家、佐々木中の評論『切りとれ、あの祈る手を』・河出書房新社)

 「革命の本体、それは文学なのです。暴力など二次的な派生物に過ぎない」。裏表紙にこんな言葉がうたわれている『切りとれ、あの祈る手を <本>と<革命>をめぐる五つの夜話』(河出書房新社・2010年10月初版 同12月5刷)を読んだ。その論理展開の見事なこと、その情熱のまっとうなること、その分析の見事なこと・・・。久しぶりに評論を読んだという思いだ。

 著者・佐々木中(あたる)は1973年生まれ。まだ三十代後半。彗星のごとく現れた若き思想家、その文句が確かに似会う。それほど、突然、現れた正統派の論者という感じだ(知っている人は知っていたのだろうが)

 私はやはり河出書房新社が発刊した『思想としての3・11』で、彼、佐々木中を初めて知った。この本の巻頭文「砕かれた大地に、ひとつの場処を」が魅力的だった。もともとは「紀伊國屋じんぶん大賞2010受賞記念講演「前夜はいま」の記録だという。

 それで急きょ、ネットで注文したのが、この『切りとれ~』。主著は博士論文『夜戦と永遠』。河出書房新社の文庫(上巻・下巻)でも入手可能だが、大冊の主著より先に、主著から2年後に書かれたという『刈りとれ~』に手をつけてみた。

 「白熱の語り下ろし五夜10時間インタビュー」というこの書物の歯ごたえのあること。その一部はツイッターでつぶやいているので、それをブログでも転載してみよう。それもこの本のほんの一部なのだから。それにしても佐々木中の、彼の用法でいえば、いわば命がけの「読み」の「深さ」に感嘆しているところだ。

 私は主著『夜戦と永遠』はこれからだが、この『切りとれ~』を読んだだけでも、主著の内容の豊かさが予想される。早くそれをきちんと読みたいが、とりあえず「背筋が伸び元気が出る」(宇多丸氏推薦文、実際に読んでみて私がそうだった)この本を、ブログ「砂時計主義」を訪ねてくる人たちだけに知らせたいと思い~(笑い)。以下は『切りとれ、あの祈る手を』から。

よろしいですか、テクストを、本を、読み、読み変え、書き変え、-そしておそらくは語り、歌い、踊ること。これが革命の根源であるとすれば、どういうことになるか。どうしてもこうなります。-文学こそが革命の根源である、と。

ルターは文学者でした。言葉の人でした。だからこそ、史上最大の革命家だった。革命が文字的な夢想によって行われるなどということでは全くない。革命は「文学的」なのではありません。違う。断じて違う。文学こそが革命の本体なのです。

革命の本体は暴力ではない。経済的利益でもなければ権力の奪取でもない。テクストの変革こそが革命の本体です。ならば、理論的にはいまだ無血革命が可能な筈です。必ず。

ガタリとネグリが共著において断々呼として「平和とは革命の一状態である」と宣言したのかを。過去の革命がいかに血塗られたものであろうと、革命の本体は暴力でも主権の奪取でもなくテクストの書き換えであるという概念に、いまだ到達していなかったのです。

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