無料ブログはココログ

ブログランキング


  • 人気ブログランキングへ

« 「秋の日光マルシェ」にぎやかに 原発の影響はまだまだ続いている | トップページ | 乾杯!やってよかった詩の講演会・朗読会 最終回・詩人・河津聖恵の世界(24) »

2011年11月20日 (日)

全文初めてひらがなの作品に 詩・それははじまっていたのだ 

Dscn3994 (定置網の漁網をみんなで引きだす災害支援「チーム日光」などのボランティア=今夏、南三陸町歌津)

詩 それははじまっていたのだ

                                           黒川純

それははじまっていた
ゆっくりとしたはるかぜとともに
のびのびとせのびするわかばのように
もともとあるほんとうのために
だれかのだれかのためにいきてゆく
じぶんのじぶんのためだと
めびうすのわで とほうにくれるが
さんりくにいきたひとりびとりが
わるいゆめのように いっしゅんのうちに 
ざぶざぶとうねるうみにのみこまれた
だれかのだれかのためなら
はっきりしたちょくせんがみえる                                                    
                                                     
さむざむとしたおいかぜはもうけっこう
ぎすぎすしたあいさつもいらない
ぎゃくだちしたつくえともおさらばさ
だれもそうとはおもわないうちに
くちからくちにしないうちに
あたたかいくうきをおよごうとしている
やわらかなみどりのかぜにむかっている
じもんじとうをくりかえしながら
たいきのながれそのものになろうと
いきてゆくほんとうにみをさらす
それがはじまっていた
おおくのだれかで
                                                                                                              
ねがっても てがとどかなかった
まだみぬひだまりのえんがわへ
きづいていたわけではないが
そっとふわりとそのほうへ
でも うすうすかんじてはいる
なんだかとてもきもちがはれる
ほおがあかるくはればれとして
なぜかけなげにうつくしい
しぜんのしゃぼんでみをきよめ
うまれかわったかのように
それはまるでてじなのようだ
それがはじまっていたからだ                                                      
                                           
あのひとと このひとと
あいつと あのこと
うみとともにくらしつづけた
あっちのひと こっちのひとと
あしたのゆめをむざんにひきさかれ
いっぱいのむねんさにただようかれらと
かなしみとあしたのパンをわかちあい
まっすぐなまなざしをこうかんすれば
たくさんのだれかのそのいっぽから
たしかなきぶんと たしかなきもちが
がれきだけのまちのかぜのなかでも
それははじまっていたのだ
              

ブログランキング
人気ブログランキングへ

« 「秋の日光マルシェ」にぎやかに 原発の影響はまだまだ続いている | トップページ | 乾杯!やってよかった詩の講演会・朗読会 最終回・詩人・河津聖恵の世界(24) »

大震災」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 全文初めてひらがなの作品に 詩・それははじまっていたのだ :

« 「秋の日光マルシェ」にぎやかに 原発の影響はまだまだ続いている | トップページ | 乾杯!やってよかった詩の講演会・朗読会 最終回・詩人・河津聖恵の世界(24) »

2021年4月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30