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2012年1月 8日 (日)

視えない種から明日が予感できるように 詩「『東日本』のために」・黒川純

Dscn6840 (同人である詩誌『堅香子』第10号に寄せたわたしの詩 「『東日本』のために」)

 わたしも創刊同人である詩誌『堅香子(かたかご)』の第10号がきょう、我が家に届いた。岩手県の詩人や岩手県に縁がある詩人たちでつくる同人誌で、年2回刊行。すでに丸5年、いつもしっかりした内容の詩誌に仕上がっている。

 同人は今回3人が加わり、26人に。力作がそろっているが、まずは自分の詩「『東日本』のために」。大きな題だが、確か作家・池澤夏樹さんのエッセーに刺激を受け、晩秋に寄稿したものだ。 

 冊子は2012年の新春発行だが、「『東日本』のために」は、結果的にそれにふさわしい詩になっているのではー。だれもいわないので、自画自賛することに。実際はそれほどでもないのだが、「視えない種から明日が予感できるように」、そうした思いを詩に込めた。新春のブログにふさわしいのではないか?

Dscn6835 (シンプルだが、魅力的な田村晴樹さん装丁の詩誌『堅香子』第10号表紙)

詩   「東日本」のために

     
                  黒川 純

風の中でだれかのだれかを呼んでいる
今夜の月夜を愛でるひとりひとりとして
パンドラの箱を開けてからわずか六十年
勘違いした短い歴史の方程式が導き出した
だれにも本当の数字がわからない確率で
それこそ暴力装置そのものである因子で
世界にばらまかれてしまった死の灰が

やがて
だれかの身体をミクロから蝕み
届かない海の底からの嘆きを
私たちは私とともに抱え込んでしまった
戻れないその哀しみは私自身でもある
いや
あなたの心をこなごなにするかもしれない

その因子は
銀河鉄道ができるかもしれないずっと先まで
そう 二万四千年先でも
桃源郷そのものの紅葉も踏みにじるだろう
だから
だれもが脅えるDNAに冷や汗を覚えながらも 
長い海岸線に落とされた涙という涙を集めて
ほんとうの倫理が地上の星に育つよう
根源的なもともとの優しさが思い出せるよう
錬金術をもう一度よみがえらせてみたい

善悪を超えて汚された空から降りている
不可視の種がわたしたちのすぐそばに
それもほんのかすかな種にちがいない
わたしたちそれぞれが共鳴しあうように
視えない種から明日が予感できるように
その香りを世界にばらまくてはならぬ
だれかのだれかのわたしたちのために
死者も生者もひとりびとり今も海や空に漂う
「東日本」のために

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