集会場完成、ライブで祝い合う 被災者の寄合所「歌津迎賓館」(上)
(災害支援「チーム日光」が地元の人力も得て完成させた集会場「歌津迎賓館」の味のある看板)
(「歌津迎賓館」の扉は「チーム日光」の小坂憲正代表が仕上げた作品。自身の個展に出品した作品のひとつだ)
(集会場の寄贈書を手に災害支援「チーム日光」の小坂憲正代表・左と南三陸町の佐藤達朗教育長、中央は伊里前契約会の千葉正海会長=23日)
(「竪穴」集会場、「歌津迎賓館」の内部。すべて手造りの木造の重厚な建物に仕上がった。内壁のレンガもひとつひとつ型枠による手造り。その数、ざっと1300個にものぼった)
(扉を開けると、右左の壁に絵師・香川大介の獅子の作品が。訪れる人たちはその大胆な構図と精密な絵筆に驚くことだろう)
(23日の落成式では屋外ライブが予定されていたが、小雨で急きょ、屋内に。トップは首都圏から駆けつけた歌手・チグリハーブ。最初に会場全体で「ふるさと」を合唱。さらに心にしみる彼女自身の唄を次々。ただし、会場内の私語のざわめきが気になった)
(ライブの二番手は東京から駆けつけた舞踏家・塙寛子さんの舞い。テーマも解説もない舞いだったが、私には死と再生と救済の物語のように受け取れ、不覚にも?、涙が。会場内でも涙をぬぐう姿があちこちに)
(落成式の神事をつかさどったのは北海道・二風谷に暮らすアイヌのシャーマン、アシリレラさん。ライブではアイヌの貴重なユーカラも語ってくれた)
(当日の全体の模様は栃木県の地元紙、下野新聞24日付で)
東日本大震災の津波被害に遭った宮城県南三陸町で、ボランティア団体「チーム日光」(日光市)が建設を進めていた「竪穴住居」型集会所が完成し、23日に落成式を開いた。仮設住宅で暮らす被災者も集まり、喜びを分かち合った。町は今後、住民間交流や復興計画を話し合う場として活用する予定だ。
集会所内で開かれた落成式には、同町の佐藤達朗教育長も参加。チーム代表の小坂憲正さん(44)から寄贈書を手渡され、「心のこもった贈り物をありがとうございます」と感謝した。
その後、小坂さんに竪穴住居の建築技法を伝授したアイヌ民族の祈祷師・アシリレラさんが、慰霊祭を執行。バンドによるライブなども披露され、式典を盛り上げた。
津波で親族27人を失った主婦及川時子さん(70)は「素晴らしい建物をつくってくれたのだから、悲しみは今日までにしたい。前を向いて生きたい」と涙をこらえた。
チームは同町歌津地区の仮設住宅敷地内に集会所がないことを知り、無償での建設を決意。冬暖かく夏涼しい上、「原点回帰」の意味合いも込めて、竪穴住居型(50平方メートル)を選択した。
復興の鍵となることを願い、「歌津迎賓館『鍵』」と命名。小坂さんは「被災者の心と笑顔をつなぐ拠点になってほしい」と願っている。
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