「長らくお待たせしました。」と、ようやく「本論」へ。岡田斗司夫さんのか『「いいひと」戦略』(マガジンハウス)。全230頁だが、この言葉がでてくるのが147頁。ともかくまえがきが長い。その「本論」での「いいひと戦略」とはー
助走 フォローする
離陸 共感する
上昇 褒める
巡航 手伝う、助ける、応援する
再加速 教える
軌道到達 マネー経済から抜け出す
とまぁ、それぞれに解説が。「助走」ではTWITTERでの「フォロー」「フォロー返し」がいかに大切か、このあたりは自分でもやっているので、わかりやすい。そのうえで、最終章の具体的事例へ。その途中で那須の非電化工房代表・藤村靖之さんの『月3万円ビジネス』が例に、というか、具体的な事例の背景として、取り上げられていた。
まさか、「いいひと戦略」で、この本が登場するとはー。私たちの「さよなら原発!日光の会」では、昨春、その藤村さんを日光に招き、原発問題、とくに市民からの除染について、講演をしていただいた。その会場で頒布していたのが、この本だったのだ(私は図書担当でもあった~)。
いずれにしても、この社会批判をしてゆくと、入口は別にしても、こうしたミニビジネスが隠れたテーマになってゆく、そのことを感じたことだった。最終章では「キャラクター上場」「『いいひとコミュニティ』を作ろう」「そして『いいひと文明』へ」などが。このあたりになると、言わんとすることは、わかるのだが、私にとってはかなり半可通に。
それでもソーシャルメディア上における影響力を格付けしてくれる「KLOUT(クラウト)」(そんなアプリ?、私は初めて知るー)の意義や役割、活用など、さまざまなヒントを得ることができた。読まれていい本のひとつだ。彼と内田樹の対談本『贈与と評価の経済学』はこの流れで対話している、そのことがわかる本だ。
「いいひと」といえば、私には、その場面が物語のキイフレーズになっている有名な小説をすぐに思い出してしまう。今のFACEBOOKのやりとりを先取りしていたのではないか?、そうも(これは笑い)。そこではこういうやりとりがあった。山道をゆく一行のなかで、ふたりの少女が交わし合う言葉だ。
「いいひとね」
「いいひとらしい」
「いいひとはいいね!」
そうーあなたもご存じ、川端康成の『伊豆の踊子』
ブログランキング
もっと見る
« 4月の開店日をお伝えいたします- 日光の古書店「霧降文庫」 |
トップページ
| 読書中?の私の50冊 「『ひと』の現象学」や「減電社会」「新・帝国主義の時代」・・・ »
« 4月の開店日をお伝えいたします- 日光の古書店「霧降文庫」 |
トップページ
| 読書中?の私の50冊 「『ひと』の現象学」や「減電社会」「新・帝国主義の時代」・・・ »
コメント