「市民・地域主導の」という視点で、 「再生可能エネルギー普及戦略」
宇都宮で彼の講演会が9月にあり、参加者から「すごくよかったよー」という声が。会場に行けなかった私は、すぐに注文へ。きょうようやく読み終えたのだが、<確かにこれは豊かな内容~>と。
ドイツ、デンマークの政策や各自治体、市や町や村、団体の取り組み、その事例が次々と。実証する数字がたくさん挙げられ、少し「めまい」を覚えてしまうのだがー。それを少し我慢して読み込むと、これから私たちの取り組むべき方向が、かなりはっきりと。「夏休みの宿題」を課せられたような気分か?ー。
それにしても...、ドイツやデンマークの取り組みがいかに進んでいるが、われわの想像以上だ(私のか?)。国内では長野県飯田市の事例がかなり知られているが、さらに、この種の先進都市、滋賀県湖南市についての言及も当然に。
湖南市については、「地域に存在する自然エネルギーは地域固有の資源であって、地域主体が地域の発展に資するように活用する」という趣旨の条例を全国で初めて策定しました」、とある。
もちろん、飯田市も同種のものを。<栃木県、日光市など各自治体も早急にこうした条例をつくるべきだろう>、このところ、そんな思いでいたので、なおさら親しく読ませてもらった。
事例には事欠かない。「福島りょうぜん市民発電所」、「市民エネルギー京都」、広島県の「せのがわおひさま共同発電所」、「大阪いずみ市民生活協同組合」、「コープさっぽろ」が帯広に建設した2か所の太陽光発電所?(13年2月から北電に売電予定とあるので)-。JA全農の取り組み、などなどー。
詳細はこの本に譲るとして、和田武さんが強調したかったこと、実際に印象深い指摘を紹介しておこう(私も同感であることも含めー)。以下は同署169頁から(発刊は2013年6月1日 かもがわ出版)
「私は『再生可能エネルギーは民主主義を内包している』と思っています。再生可能エネルギーはその特性から市民や地域主体の取り組みに適しており、そういう取り組みが広がっていけば、よりいっそう民主的な社会に変化してゆくからです。同時に原発の危険らの解放、CO2削減による地球温暖化防止、燃料節約、将来性ある産業発展と雇用創出、エネルギーの自給率向上、農山村を中心に地域の自立的発展、途上国の健全な発展への協力などの国際貢献もできるのです。さらには、世界の再生可能エネルギー普及に貢献することで、エネルギー資源争奪など戦争要因を減らし、世界平和の実現や維持にも貢献できます。持続可能な社会とは、人間と自然との関係だけではなく、人間同士の関係を健全にできる民主主義が深化した社会なのです」
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