どの人生も自分のものであってもおかしくない 小説『冬の旅』
3日かけて読み終えたが、この脱力感は、はんぱではないー。
小野さんの長い「書評」のなかで、確かにそういう感覚がー。というのが、以下の2行だー。
「あり得ないと思えるほどの人生の転変、転落。なのに緒方やゆかり、そして周囲の人物たちの人生のどれかが自分のものであっても全然おかしくないと思えてくる。」
...
朝日新聞書評
[評者] 小野正嗣(作家・明治学院大学准教授) [掲載]2013年03月24日
■転落する人生辿り問いかける 小説なんて所詮(しょせん)作り話の他人事(ひとごと)である。なのにそれが、漠然と誰もが感じている時代の空気を、どんな言葉よりリアルに感じさせる。だからいま我々はもっと見る
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