「別品」の国でありたいー。シャープな天野祐吉さん『成長から成熟へ』
亡くなったのがうそのような天野祐吉さんのシャープな新書「成長から成熟へ -さよなら経済大国」。元旦と2日のきょうに読んでいたのが、この本だ。いやはや、広告社会論の典型ですー。
むかし、かじった覚えがあるが、よくわからなかったマクルーハンやシューマッハーを再び読みたくなってくる。知的な刺激はもちろん、さまざまに「なるほどー~」の視点が、次から次へ(ベストセラーになっておかしくない内容だ)。
最後に、故・天野さんの言いたいことが、以下の「あとがきに」ー。
「いまはもう経済成長なんかにしがみついているときじゃない。原発の輸出で食いつなごうなんてことじゃなく、文明の書き換え作業にしっかり取りかかるときなんじゃないでしょうか。そう、引っ越しです。引っ越し先は、言うまでもありません。経済力や軍事力で競い合うような国じゃない。文化力を大事にする『別品』の国です」
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