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2014年7月10日 (木)

「序説の時間」はこれからも 同人誌『序説21号』あとがき(黒川純)

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写真は2013年「序説第20号」の華麗な?表紙です)

「序説」第21号   あとがき   黒川純

                  2014年7月10日

(同人誌「序説第21号」は1974年12月創刊。今年は「創刊40周年」になります、その記念号として、8月30日に発行を予定しています)

 振り返れば、すでに40年になる―。この同人誌『序説』の創刊は1974年12月。同人のそれぞれは当時、いずれも二十代の学生、いわゆる若者真っ最中だった。私にしてもまだ24歳の若者だった(大学生活最後の6年生だったか?)。半年先の暮らしがどうなるのか、それさえ五里霧中だったので、三十代になるということさえ、「雲の上」のような感覚でいた。いやはや、それがもうすぐ老人の世代へ。

  

「40年」をことさら、意識するのは、私の場合、「2・26事件」との時間の距離を、ときたま意識することがあるからかも。1936(昭和11)年2月26日、皇道派の陸軍青年将校らに率いられた1400人の兵によるクーデター未遂事件のことだ。この事件の鎮圧の流れから、泥沼の戦争へ。軍国日本に突っ走るポイントになったことは、よく知られている。 

「序説」を創刊したのは、その「2・26事件」から、国家総動員法、真珠湾攻撃、沖縄戦、原爆投下、敗戦、国連加盟、「三丁目の夕日」、ベトナム戦争、全共闘運動、連合赤軍事件などを経た38年後。「70安保」当時の私にとって、「2・26事件」は、『北一輝論』(松本健一)や『妻たちの2・26事件』(澤地久枝)などから、「ドキュメント」として、戦前の軍部国家を考えるといった読み方をしていた。

 

つまり、「2・26事件」」は、私にとって、ほとんど「歴史的」だった。首相官邸占拠・戒厳令施行などという「映画」のような歴史上のクーデターと、とらえがちだった。だが、よく考えると、というか、今になって思うと、過去の歴史ではなく、「わずか38年前」に、その事件が起きていたのだ、そう伝えることができる。2014年の今、『昭和史の決定的瞬間』(坂野潤治)、『昭和史 上・下』(同)、『昭和史』(半藤一利)などで事件の背景や時代の状況を知るにつけ、その「2・26事件」が、さらにリアルな出来事として、感じ取れるからだ。

 

 その意味では序説の40年は、「40年前に創刊したのかー」「40年も過ぎたのかー」という面からみると、もう「歴史的」という領域といっていい。40年前に「こんな同人誌を創刊した若者たちがいたことがある」という言い方さえできる(その同人たちが今もそのまま同人でいるのだがー)。ただし、一方で、「わずか40年前」、あるいは「40年とはいえ」という言い方もできるのではないか。というのも、例えば、「〈持続〉してゆくことのなかに・・・」という創刊号の「後記」の思いを今でもよく覚えていることなどがそうだ。

 

 現代の若者にとって(若者だったその頃の私がそうであったようにー)、「40年」は、もう歴史的、というか、もう現代史であるに違いない。「歴史講座」のひとつに組み込まれそうなタイムスパンではあるからだ。だが、私にとっての40年前は、歴史というのではなく、ピンポイントで焦点化できる記憶になっている、そう言えるほど身近な時間なのだ。「降りかかる火の粉は、はらわねばならぬ」「あっしには関わりござんせん」、両方の羅針盤で現代史を生きてきた私の、ある意味では、「出発点」でもあるだけに、なおさらなのかもしれない。

だから、「序説」の40年は、「もう40年という時間が過ぎたのか、よく続いてきたねー」という感慨の一方、「いや、40年といっても、すぐそこに4年前、1974年が―」という両方の視線が交差するところにあるー、私にとっては、そんなふうに思える。「あんな時代もあったねとー、いつか話せる気がするわ」(中島みゆき)。そう思いたいが、「原発再稼働」という非倫理的な策動や「集団的交戦権」という脱法を平然と閣議決定するような暗雲があたりまえの暮らしに侵入しようとしている。「あんな時代もあったね」と、手放しで振り返れそうにないだけに、「序説の時間」は、ごく自然に、生き延びてゆくことになるだろう(黒川純)

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