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2014年8月 6日 (水)

「隠れキリシタン」?のシンボル 「序説第21号」編集後記

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             (写真は2013年度、昨年の「序説第21号」表紙)

 

「序説第21号」編集後記 黒川 純 

                                     (8月6日)

 

 創刊40周年記念号である「序説第21号」をお届けします。創刊号は1974年12月。いやはや、そのとき生まれた赤ん坊が40歳の中高年世代になろうという年月だ。そうした長い期間が過ぎたということになる。ただし、今回の「創刊40周年記念座談会」でも報告しているが、実際の活動は「第一期」の8年、そして四半世紀の時間を置いてからの「第二期」の8年、合わせて16年といったところだ。 

 

 創刊号を出した1974年の私たちは、いずれもまだ20代前半だった。それも「戦後の鬼っ子」と呼ばれた世代。世の中に対するさまざまな「怒り」を共有してもいた。大学から離れたばかりだったり、卒業したばかりだったり。それでも、お互いが内に秘めていたり、求めようとしていたりしていた形にならない「意思」を、形にしようと考えた。それが「序説」(当初は「解体新書序説」と名付けていた)に結びついた。

 

 その当時、世の中はどうであったか?。ネットで「1974年の出来事」で検索したらー~。ルパング島で小野田寛郎元少尉が発見され(3月10日)、原子力船「むつ」が放射線漏れ事故を起こしている(9月1日)。日本赤軍がオランダ・ハーグのフランス大使館を占拠する事件を起こし(9月13日)、金脈問題で田中角栄首相が辞任し、三木武夫内閣が発足した(12月9日)。

 

 戦後30年だが、小野田元少尉の発見で、まだまだ戦後は終わっていないことが改めてニュースになっていたことを思い出す。それにしても、「クリーン三木」の内閣がスタートしたのが、この1974年だとは。もっと、イメージがわくのが、この年に「襟裳岬」(森進一)、「赤ちょうちん」(かぐや姫)、「母に捧げるバラード」(海援隊)が歌われたこと。なかでも、「なにもない春です~」と歌った襟裳岬は、若者たちにある種の「共感」を抱かせた、そんなことを思い出した。

 

 そして、2011年3月11日、東日本大震災・福島原発事故が起きた。この2011年の同人たちは期せずしていずれも「3・11」についての原稿を寄せてきた。そのため、「序説第18号」は、急きょ「東日本大震災・フクシマ原発特集」とした。それから3年と半年が過ぎる。その今回は、「原発震災」からやや離れながらも、「私たち」のそれぞれの「日常」からの視点から、「3・11」が見え隠れしている。

 

磯山オサムの「詩」がその典型だろう。福島県に暮らす安斎博は当然として、さらに高橋一男の「エッセイ」も、冨岡弘の「私生活」も、野村タカオの「コミュニティ」にしても、「3・11以後」の空気を迂回しながら差し出している。富岡洋一郎(黒川純)の「報告」は、もっと直接的だが、それにしても、「3・11」を受けた「日常」が生み出した思考や行動だ。

 

ただ、そうしたところに「深入り」すると、つまりは、「文学的」に関わってゆくと、世間に相手にされない、そんな空気が取り巻いている、そのことを同人同士が了解事項としているようなのだー。それがわかったのは、「座談会」を通じてだった。典型的な発言が、「文学的なことに関わっているということは、隠れキリシタンのようなもの」だった。

 

ある部分は冗談みたいな指摘だが、それはそれで、うまい表現だと思ったことだった。私なぞは、〈とすると、・・・私は隠し念仏か~〉と、大笑いのあとで、思わずニヤリとしたほどだった。それを拡大してゆくと、この「序説」なぞは、大げさなことは承知で言えば、いわば、「弾圧」を受けても、はねかえそうという隠れキリシタンたちが駆け込んでくる「砦」!、そうした「シンボル」になるのかもしれない。 

 

さらに、「座談会」の発言の中には、「ここに帰ることで、あの時代に引き戻される」というのがあった。あるいは、「同窓会であり、序説であり・・・、序説であり、同窓会であり」というのもあった。もともと「第二期序説」は、「ある共同的なものの母港になることができれば」という思いがあった。その面では、同人誌を(私は「社会派同人誌」と呼んでいるがー)発刊してきた意義や役割があるていど果たされているのかもしれない。

 この「序説第21号」が発刊される8月30日は、日光・霧降高原の事務局である私・黒川純邸で「40周年記念」も兼ねた総会兼懇親会を開くことになっている。ようするに、同人たちの呑み会だ。だだし、今回は例年以上に「序説」を続けてきたことについての話題に事欠かないだろう。その「美味い酒」を味わいながら、「第21号」は当然として、次号「第22号」についても、ゆるやかに、にこやかに、のんびりと、語り合いたいと思う(事務局・黒川純)

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