道浦母都子『光の河』 あの彼女も「3・11」を歌の小説で
西暦二〇一一年三月十一日午後二時四十六分それより行方不明のわたくし
新聞で紹介された遙子の作品は自分では満足のいくものではなかったが・・・
書店でたまたま眼に飛び込んできたのが、歌人・道浦母都子の小説『光の河』。彼女が歌集『無援の抒情』で現代歌人協会賞を受けて、さっそうと歌壇に登場したのは、1980年。そのときの彼女の歌のいかに強烈であったことか。「典型的」な歌が以下のこれだった。
炎あげ地に舞い落ちる赤旗に我が青春の落日を見る
道浦母都子のブームが過ぎたあとも、彼女はさまざまな歌集やエッセイを発表している。そのいくつかは古書店で買い求めた歌集も含め、今も我が家の蔵書棚に収まっている。
その名前と久しぶりに出会ったので、きょうは内容も確かめずに、手にとってしまった。我が家で改めて見た『光の河』のオビはこうあるー。
ヒロシマ、チェルノブイリ、そして福島。「核」の歴史に翻弄された女性歌人が歩んだ道。生きるとはなにかーーー、死とはなにかーーー。旅路の先にある人間の「根源」に迫る。 万感こもる長編小説の傑作!!。
彼女もまた「3・11以後」を生き抜こうとしている・・・・。
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