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2015年3月 1日 (日)

初の自主講座がスタート 「『21世紀の資本』の世界(霧降文庫)

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  「霧降文庫」主催の初めての自主講座が3月1日、スタートした。会場は日光の「霧降文庫」の薪ストーブの部屋。初回は今、話題の「21世紀の資本」をテーマにした「『21世紀の資本』の世界」。当日は報告者の内藤猛美さんと私、それに3人の計5人が午後1時から午後3時半まで、熟議をしたのでありました
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 もともと定員は10人で募集。硬いテーマなので、まあ、7~8人ぐらいの講座になるかと、踏んでいた。ネットで呼びかけたが、意外と反応は低かった。今の格差問題に切り込むにはかっこうの自主講座なので、もっと関心を寄せてくれてもいい、そう思っていたのだがー。

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  ピケティのこの本は基本的には「統計歴史学」、というか、「歴史社会経済学」といえるかもしれない。それでも、格差を生み出す構造をきちんと数字で明らかにしており、政治や経済、社会の中でさまざまに活かすことができる(実際、今の国会で民主と自民が論戦している)。とはいえ、最後の「討議」の時間では、利子率革命の水野和夫さんの歴史経済学やマスクスの「資本論」の大きな論点である価値論がこの本にはないといった指摘と、「資本論」の擁護の見方、あるいはウォール街占拠と「99%」問題との関わりなどをめぐり、「熱い討議」が展開されたのでした

 特に水野和夫さんの内容の濃い新書「資本主義の終焉と歴史」は共通の話題となった。参加者の一人が強調した。「今の日本のゼロに近い利子率は資本主義が成立して以来、イタリア・ジェノバの歴史上、最低の利子率の期間を上回っている。日本の今はその最長を更新する停滞であり、いわば資本主義の終焉を迎えたことをそのまま示唆している。それを切れ味よく分析を展開しつつ、次の時代の基本的な構え、定常型社会が展望されている。ピケティのこの大著にはそれがないのではないか」といった見方が出されていた。

 この水野さんの著書はなぜ、キリスト教は利子を禁じてきたかの歴史(利子は時間が生む、しかし、時間は神のものであり、だから、神の時間に触れることはできない)、それを超えて利子がいかに黙認、許可されてきたかという分析もあり、上記の見方も含めて、とても魅力的だ。それについて、私もそんな読み方を伝えた。ただ、もっと基本的なところでピケティの分析の疑問の声も。例えば、ピケティの内容はこれまでも私たちが当たり前に知っていることであり、目新しい内容ではないのではないか」と。

 それに対し、「そうした感覚は私たちも覚えているが、それを200年といった長いスパンをとって、数字で、統計で示すことで、つまり、格差の構造や資本収益率が経済成長率よりも上回ること、ようするに、資本の増大の秘密を明らかにしている、いわば、現代の『コロンボスの卵』の仕事だ。これまでの貧乏人の分析ではなく、富める者、金持ちに視点を向けた仕事で、逆に言うと、上位と下位の格差が実証的に浮き出てくるものであり、その傾向に対処策も含めて警鐘を鳴らしている」といった、評価する立場からの意見もあった。

 さらに「永続敗戦論」(白井聡)、「日本はなぜ、基地と原発が止められないのか」(矢部宏司)、「戦後史の正体」(孫崎享)などの話題の著書に触れ、戦後史、原発、砂川判決、沖縄返還、安保闘争などについて、論が飛び交う状態に。しかし、いかんせん、すでに予定時間を1時間もオーバー。「タイムアウト的」に第一回自主講座を閉じることにしたのでした

 この手の、いわゆる社会的な、政治的、経済的な議論はふだんなかなかできない。それだけに、いずれにしても、この長い午後時間について、各人はそれなりに「満足」を覚えたよう。「討議」を終え、一人の参加者はさっそく、「霧降文庫」から自主講座で話題となった「資本主義の終焉と歴史の危機」、それに、水野和夫さんと近藤康太郎さんとの対談本、「成長のない社会で、わたしたちはいかに生きていくべきか」の2冊を借り出していったのでした。

 自主講座は全部でも5人と、少人数だったが(当初からそんなものだろうとみてはいたのですがー)、初の試みとしては悪くはないのではないかと。でも、部屋の大きさからだと、7~8人ぐらいか適当かも。「討議」をするにもそれくらいかなと。きょうの予定では2時半に終えるつもりだったが、1時間延びて3時半に。それでもあっという間だった(休憩時間10分を入れて)。「霧降文庫」では、これからも毎月のテーマに合わせ、第2回、第3回と企画してゆくので、このブログ読者のみなさんも手を挙げてくださいねー。

 あっ、ところで、「霧降文庫」の2日(月)は、いろいろな用事があるの、「臨時休業」になります。告知まで

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