あの日から5年 東日本大震災 「霧降文庫」でスタート
本日5日(土)から古書店図書室「霧降文庫」で、3月企画「あの日から5年、東日本大震災」がスタートしました。2月いっぱい、冬季休業していたので、オープンするのは1カ月ぶりです。
佐々木中らが論じる「思想としての3・11」、あるいは鷲田清一と赤坂憲雄が語る「東北の震災の想像力」、詩集「ガレキのことばで語れ」、辺見庸の「眼の海」や「瓦礫の中から言葉を わたしの<死者>へ」など。
そうそう大事な詩論もありました。京都の詩人、河津聖恵さんの「3・11」を論じた最新刊の「パルレシア 震災以降、詩とは何か」、私が感心して読んだ「8・15と3・11ー戦後史の死角」(笠井潔)もあります。
4日、日光市の本屋さんに出掛け、「東日本大震災のコーナーは?」と、店員さんに聴いたところ、「?」マークの表情に。「あとう1週間で3・11から5年、東日本大震災関連の最新本が欲しいのだが」、そう話した。
というのは、広い店内を歩いても、「東日本大震災関連本」がどうにも見当たらないー。それで聴いたのだが、売り場でチェックを終えた店員さんは申し訳なさそうに「あいにくですが、文庫本に少々ありますが、単行本はほとんど見当たりません」。
震災から半年、1年は、それこそ沢山の震災本が積み上げられていたが、あれから5年ー。街の大きな本屋さんでも関心を失っているというか、その手の震災関連本を前面に出す発想に欠けているようなのだ。
5年という月日はそれくらい、いわゆる世間の耳目が別の方向へ。大災害の、膨大な死者の、風化ー、それを思わせる小さなエピソードのひとつだろう。<それだけに「霧降文庫>による「あの日から5年 東日本大震災」の企画はぜひともやらねばならない>。そう改めて思ったのでした。
そろえたのは約70冊。土、日、祝日の午後1時~日没。☎0288-25-3348 日光市所野1541-2546です。お気軽にお越しください。
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