小さな木霊たちの旋律 黒川純が久しぶりに詩作品~。
大揺れの逆流でもどっしりと踏ん張る
聖なる調べを手につかみとるべきなのだ。
南の海に先駆けて眠る涼やかなラッパ手たち
戦後を支えるベース音とどこかで交わるはずだ。
日本地図を行き交う街角とにらめっこし、
基本のコードを進行させるのはそれからだ。
使い古したフレーズを仕入れるは、もうやめて
音階という音階の管理人になってやろうじゃないか
やるべきことは分かっているさ
あしたのコンニチワに差しさわりがあるので
マイナーコードの後ろ髪に人工呼吸をほどこし
切っても切れそうにない鍵盤の砦に向かい
嫌な音が視えない不協和音を検索し
その綱の一つ一つの退路を断ってやるのさ。
仕上げはきっとこうなるだろう そうー
糸電話の秘密情報で頭脳警察をあぶりだし
バロック調の香りがうれしい珈琲を入れてから
腕まくりしたワイシャツにロックを叩きつけ
小さな木霊たちの手で美しい旋律を建てる
そうなりゃ、目標までもう少しー
じっくりと発酵したメロディがだんだんと
紅色のフォークダンスを盛り上げる
それがお気に入りのJAZZになったら
少しずつ腕を上げるチェロ弾きと一緒に
晴れやかな村の音楽祭に登場するがいい
そうすれば、やがて
救命士であったり、防災士であったり、
いずれも兼ねる鼓笛隊の若者たちが
響き渡る和音で出迎えてくれるだろう
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