「不要不急」とは僕のことだよ 養老猛司
内田也哉子 先生は終戦の昭和20年に国民学校2年生、現在の小学年生でした。この終戦と東大医学部の助手をされていた当時に起こった大学紛争と、地下鉄サリン事件などのオウム真理教の事件、この3つの社会的事件がご自身にとって大きな転換期だったそうですね。今の新型コロナもそれに匹敵するものですか。
養老猛司 個人的にはそれほどではないですが、変化したことはあります。ほとんど世の中のことしか考えなくなりましたね。自分のことよりも他人のことを考える。だって「不要不急」とは僕のことだよ(笑)。世の中に対して何の用事もないから。2~3年前、東京農大のキャンパスを歩いていたら、学生が「あれ、養老先生じゃないですか」と叫んだ。「そうだよ」と答えたら、「生きていたんですか」と驚かれましたよ(笑)
人生とは「不要不急」なのに 養老猛司 内田也哉子 「週刊文春 WOMAN」2020夏号
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