文明をレントゲンにかけている コロナの時代の僕ら
戦争が終わると、誰もが一切を急いで忘れようとするが、病気にも似たようなことが起こる。苦しみは僕たちを普段であればぼやけて見えない真実に触れさせ、物事の優先順位を見直させ、現在という時間が本来の大きさを取り戻した。そんな印象さえ与えるのに、病気が治ったとたん、そうした天啓はたちまち煙と化してしまうものだ。僕たちは今、地球規模の病気にかかっている最中であり、パンデミックが僕らの文明をレントゲンにかけているところだ。数々の真実が浮かび上がりつつあるが、そのいずれも流行の終焉とともに消えてなくなることだろう。もしも、僕らが今すぐそれを記憶に留めぬ限りは。
« 戦時下と重なる「新しい生活様式」 大塚英志 | トップページ | 「結果オーライ」はやめよう ジャーナリスト「視角」 »
「「霧降文庫」」カテゴリの記事
- ♪昔の名前で出ています♪を思い出したー 10年前の「霧降文庫」、facebook提供 (2024.09.14)
- 8日(日)の「霧降文庫」は臨時休業ですー 宇都宮の甲状腺エコー検診視察で(2024.09.08)
- 印象深い三四郎を論じた「漱石の悲しみ」 18の講演を編んだ『司馬遼太郎 全講演 4』(2024.09.05)
- 鋭く歴史に切り込む新刊新書「大東亜共栄圏」 「日ソ戦争」など三冊の新書を同時に(2024.08.19)
- カナダからやってきた小6の孫娘に「旅のラゴス」を推薦 「どくとるマンボウ青春記」や「伊豆の踊子」などをプレゼント(2024.08.15)
« 戦時下と重なる「新しい生活様式」 大塚英志 | トップページ | 「結果オーライ」はやめよう ジャーナリスト「視角」 »
コメント