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2020年7月 5日 (日)

民意くむ原発へ茨城の一歩  朝日新聞「社説余滴」

Img_4066 社説余滴)民意くむ原発へ茨城の一歩 吉田博紀

 自分が住む県内にある原子力発電所を運転させていいのか。意思を示したいという8万人余の思いは、53人の反対にはね返された。
 東海第二原発の再稼働の是非を問う県民投票条例案が先月、茨城県議会で否決された。自公などが反対、賛成は議長を除く出席者58人中5人にとどまった。
 茨城県は1966年、国内で初めて原発の営業運転を受け入れた。もともと、原発の是非を巡る議論が活発な地ではない。
 条例案を直接請求した「いばらき原発県民投票の会」は昨年3月以来、75回のイベントを開いて約1千人と意見を交わし、原発への賛否にかかわらず民意を示すことの大切さを訴えてきた。コロナ禍で街頭活動や戸別訪問が難しくなる逆風に見舞われたものの、署名数は請求に必要な数の1・8倍にまで膨らんだ。
 原発で事故が起きれば、住民は命を脅かされ、生活も想像を絶する変化を強いられる。だからこそ直接、意思表示したいと声がわき起こるのは当然だ。
 県議会では、原発という複雑な問題を単に賛否で答えさせていいのかとの疑問も繰り返された。しかし、やり方なら工夫できる。
 例えば、原発事故の翌年、旧民主党政権が実施した「討論型世論調査」がある。2030年の原発比率として0%、15%、20~25%の選択肢を挙げ、情報提供と討論を繰り返して意見を集約し、最終的には0%が半数近くになった。報告書は「必要な情報を提供し、一人一人の熟慮が進むほど、国民はライフ・スタイルの変革とコスト負担を引き受ける用意があることを示唆する」と評価する。
 県議会でも、住民の声を聴くことが大切であり、それにふさわしい手段を選ぼうとの意見も出された。直接請求が、原発政策で民意を反映させる重要性を県議らに再認識させる機会になったのは間違いない。
 「50年後100年後に、自分の意思として一票を投じることが当たり前の世の中になっていく第一歩になった」。県民投票の会共同代表の徳田太郎さんは否決直後、こう期待を語った。
 国内で初めて原子力の火がともった茨城県。今度は、民意をくんだ原発政策を全国に先駆けて確立する地になってほしい。(よしだひろき 経済社説担当)

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