さまざまな課題、論点を伝える能登半島地震 藍原寛子さんなどの現地実情報告シンポで
能登半島地震の被害の実情をめぐるオンラインシンポがきのう23日(火曜)夕あり、救援の初動の遅さや避難所をめぐる問題など、さまざまな課題、論点を伝える被害であることが知らされた。主催は国際環境NGO「FOEJAPAN」。ズーム参加者約280人。阪神大震災、東日本大震災、米国大水害を取材したり、指揮したり、体験したり、研究したりと経験豊富な元「福島民友」取材記者デスクで、医療ジャーナリストで知られる福島県の藍原寛子(あいはらひろこ)さん。
現場に向かうきっかけやその周到な準備(原発被害も想定したガイガーカウンターの用意、被災者への支援物資の積み込み、取材拠点を富山県にした判断など、取材要請を受けた海外メディアとの連絡)自分が実際に被害に遭ってきた経験の視線でいくつもの問題点をあげていた。縦に割れている損壊している道路の特徴とルートの選定、現地の観光マップなども役立ったという道路情報取得、一階だけ押し潰される倒壊家屋の能登特有な現象、過去の教訓が生かされていない鉄筋が入っていないコンクリートブロック塀の倒壊、段ボールマットや仕切りがほとんどない避難所、足らないペット可能避難スペースー。
自衛隊提供のテント式風呂場の利用の状況(外に出ると、頭から湯冷めしてしまうので、福島県から持参した、湯冷めを防ぐ「手ぬぐい」がいかに被災者に喜ばれたことか、などの報告も)、多言語の外国人ボランティアの大事さ、ボランティアたちの小さな情報を寄せ集めた「集合知」の大切さ、知事が何期も変わらないことが続き、トップの交代が少ない石川県の歴史からくる現実など、たくさんの視点を伝えられた。
現場にジャーナリストがいち早く入り、世間に広める事の大切さが改めてわかった報告だったー。この日は地震被害と避難状況の実態をメインにした第一回のオンラインシンポ。30日(火曜日)に今度は原発問題をメインにした第二回があるのでまた参加しようと思う。
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