東京府と東京市の「自警団」の数は1145 吉村昭『関東大震災』のハイライト
年末から手にしていた「菊池寛賞」の『関東大震災』(吉村昭、347ページ、2023年8月第22刷)をようやく読了した。有名な「本所被服厰跡・3万8千人の死者」、「大杉栄事件」、「大杉事件と軍法会議」や「新聞報道」、「大森教授の死」など全19章。なぜ10万5千人もの死者を出してしまったのか、大地震の予測報道をめぐる論争があったことなどを興味深く追ったが、ハイライトは、40ページほどの「自警団」。東京府と東京市の自警団のその数は、「9月16日の調査によると、1145の数にものぼった」。警視庁が押収した凶器は「日本刀390、焼刀身197、仕込杖91、匕首71、金棒692、猟銃19、拳銃18をはじめ、計1947に及んでいるが、このような数は実際にかれらが所持した数のごく一部にすぎなかった」。自警団の章の事実関係やその指摘に思わずうなってしまうが、さらには吉村昭のその判断、見方が、それだけでいいのか?と思わせた言い方があった。「流言は、通常些細な事実が不当にふくれ上って口から伝わるものだが、関東大震災での朝鮮人来襲説は全く何の事実もなかったという特異な性格をもつ。このことは当時の官憲の調査によっても確認されているが、大災害によって人々の大半が精神異常をきたしていた結果としか考えられない」ー。
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