読み応えあったローザ・ルクセンブルクの「ロシア革命論」 ロシア革命を擁護しつつ、基本的な痛烈な批判も
ローザ・ルクセンブルクの「ロシア革命論」を読了した。積読本で長く本棚にあったのだが、「ベルンシュタイン論争」を詳しく知り、ローザの思想、というか、構え方をとらえようとした流れで手に。さまざまな感想があるが、ロシア革命論は、レーニンやトロッキーの成し遂げたロシア革命に全面的に擁護しつつ、社会主義的民主主義を否定する政治政策を痛烈に批判している。ただ、その責任はドイツが革命を起こせないことにあると、返す刀でドイツの革命政党やプロレタリアートを批判し、鼓舞している。第一次大戦の中での革命ロシアの紆余曲折路線もやむを得ないとして理解も示す。だが、レーニンのとった反民主主義的な基本政策を批判している。いわば、反レーニンの姿勢だ。彼女の資質から発せられていることが読み取れ、それもかなり納得できる。とても獄中で執筆した論文とは思えない高い内容だ。ただ、このローザのロシア革命論を正確にとらえるためには、「ロシア革命史」(トロッキー)や未完の「ドイツ革命」などのきちんとした基礎知識が必要になるだろうと思えた。トロッキーのロシア革命史は若いときに文庫本(上、中、下)で読んでいるが、再読しないといけないだろうと。「ベルンシュタイン論争」から、ローザの他の「経済論」や「資本蓄積論」などの著作や今一度、レーニンの「帝国主義論」「国家と革命」も再読しないといけないなとも。それらを経てからでないと、しっかりしたローザの「ロシア革命論」を論評できないともー。以下は、ネットで、「もし、ドイツ革命が成功していたらー」から始まる長いコラムから転載させてもらった(筆者がすぐにわからないので、後ほど紹介へ。すごくわかりやすいコラムが続いておりました)
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