いつも煙に巻かれてしまうが魅せられる論考 スラヴォイ・ジジェクの「戦時から目覚めよ」など
この半月間でスロベニアの思想家・スラヴォイ・ジジェクの著作三冊を次々と。映画評と哲学の引用とラカンの分析・紹介と例えばの具体的なケースや発言、歴史的なニュースなどを示すが、どうもいつも各論の結論は煙に巻いたような印象が続く。それでも「さらに次はどんな論理で?」と、興味をつなぎ、ぐいぐいと読ませていく。このあたりはさすがに現代社会学を代表する大澤真幸も高く評価する「現代の奇才」なのだろう。三冊目の「ポストモダンの共産主義」を今一度振り返らないと―。あらすじが思い出せない。単に年をとったので、理解力が衰えただけか(笑い)ー。ともあれ、フランス革命とそれに連動したハイチ奴隷解放革命、これのヘーゲルとカントの高い評価、1968年フランス学生運動とオバマ誕生などの論述が興味深い。読書の合間は「音楽畑 モーニングコーヒー」で
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