四コマ漫画「ののちゃん」がだいたい1万回― 何事も「テキトー」な藤原センセがいいね!
来週、連載10000回ー。「いしいひさいち」はほとんど天才だねーと。きょう9月20日(土)の「天声人語」は、「だいたい1万回」と。何事も「テキトー」なというか、いいかげんな、藤原センセがメインにー。彼女と生徒や教頭先生のやりとりが楽しみです。元気なおばあさんと老人会の山登りなどもまた(笑い)(以下は本日の「天声人語」)
彼女の座右の銘は「適当」という言葉らしい。いや、ここは「テキトー」と書くべきか。よく言えば、おおらか、悪く言えば、いいかげん。本紙朝刊の四コマ漫画「ののちゃん」の3年3組の担任、藤原瞳先生(27)の話である▼例えば、算数の問題の答えが少しぐらい違っていても先生は気にしない。「だいたい近けりゃいいのよ」と正解にしてしまう。面倒くさげに「数字なんてそんなモンよ」。うーん。実際にそんな教師がいては困るけど、いてほしい気もする▼ごくたまには、鋭いことを口にする。黒板に「男らしく 女らしく」と書き出し、「あいまいなものを抱えておく知恵も根性もない連中がとびつくコトバですね」。何か最近、イヤなことがあったのかな▼ののちゃんたちはそんな彼女を、負けないくらいのおおらかさ(いいかげんさ)で包み込む。山田家の人々もそうだ。ぐーたらで、ずぼらで、毒気もあるが、傲慢(ごうまん)や狡猾(こうかつ)ではない。だからほっとし、和むのだろう▼新聞には、人間の悲しみや苦しみや怒りが満ちあふれる。不条理にたじろぎそうなとき、思わずクスッとなるのが、社会面に鎮座する四コマ漫画である。私たちは、その笑いにいかに救われていることか▼「ののちゃん」は来週、1万回を迎える。朝日新聞ではサザエさんより、フジ三太郎より、長きにわたる連載である。かつて作者のいしいひさいち氏は、ユーモアを込めて記している。「おたがいに打切りを言い出すタイミングを失ったのでしょう」
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