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2025年10月15日 (水)

ふ~むー『新左翼と天皇』(ちくま新書)  「新左翼はそこを読み違えた」

とくに「おや?、だが、確かにー」と思えたところが以下ー。

「天皇が代替わりし、国民の意識もリセットされた。とくに戦争を知らない世代の天皇への感情は前の世代よりもフラットになっていた。というよりも無関心が大半だったように思える。新左翼はそこを読み違えた」(「新左翼と天皇」232頁)

キイワードは「フラット」だが、ネットのAIで検索すると、『感情や状態 「元気がない」「生気がない」「単調で退屈な」といった感情や状態を表す際にも使われます。また、炭酸飲料の気が抜けた状態を指すこともあります』。ー。つまりは「戦争責任」や「沖縄問題」などに対する天皇への感情は、前の世代よりも、特別な感情を抱かない、あるいはこだわっていないという意味で使っているのだろう。

 


そこを読み違えた」ー。そこはそうだろうと私も思う。1986年のチェルノブイリ原発事故を受けて、ことの重大さを、原発事故の悲惨さ、無残さ、倫理の欠如を等身大できちんと受け止めるべきだったのだ。反天皇制を大きな柱に爆弾ゲリラ闘争に突き進むのではなく、生活、思想、エネルギーなどざまざまな課題を問いかける脱原発闘争にこそ大きく舵を切るべきだったのだ。そうすることがなぜできなかったのかーと思うばかり

 

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(以下は「本やタウン」㏋の本の紹介です)

何が彼らを無謀なゲリラ戦へと駆り立てたのか。

激しい内ゲバ、市民を巻き込むテロ、そして反天皇制闘争へ。


六〇年安保闘争、六〇年代末の全共闘運動、七〇年安保、七〇年代から八〇年代の成田空港反対の三里塚闘争では、反天皇制が主要なテーマになることはなかった。ところが昭和から平成の天皇代替わりに、新左翼の各セクトは封印を解き、反天皇制を最大のテーマに掲げて、炎と爆弾によるゲリラ闘争を展開した。内ゲバと市民を巻き込むテロに突き進んだ彼らの無謀な作戦、それに対する警備・公安警察。本書は暴力闘争の徒花を、現代史の一側面としてまとめる試みである。

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