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「霧降文庫」

2020年7月30日 (木)

文明国家であるかどうかの基準  パンデミックを生きる指針

Img_4123 試されるのは、いかに、人間価値の値切と切り捨てに抗うかである。いかに感情に曇らされて、フラストレーションを「魔女」狩りや「弱いもの」への攻撃で晴らすような野蛮に打ち勝つ、かある。武漢で封鎖の日々を日記に綴って公開した作家、方方は「一つの国が文明国家であるかどうかの基準は、高層ビルが多いとか、クルマが疾走しているとか、武器が進んでいるとか、軍隊が強いとか、科学技術が発達しているとか、芸術が多彩だとか、さらに派手なイベントができるとか、花火が豪華絢爛とか、おカネの力で世界を豪遊し、世界中のものを買いあさるとか、決してそうしたことがすべではない。基準はただ一つしかない。それは弱者に接する態度である」と、喝破した。

藤原辰史 「パンデミックを生きる指針ー歴史研究のアプローチ」 『コロナ後の世界を生きるー私たちの提言』(岩波新書)

2020年7月21日 (火)

「給付」をめぐる歴史の答え   コロナと日本人(文藝春秋)

「給付」をめぐっても、歴史の教訓があります。1654年に岡山藩で大洪水が起き、領民が餓死する状況で、殿様の池田光政は、「救い米」(男に2合、女と15歳以下の子供に1合)を配ろうとし、10人の郡奉行と個別面談しました。この時の記録が『池田光政日記』の「八月十八日の条」に残っています。

 郡奉行たちが「不正受給が生じる」と言うのに対し、殿様は「多少だましとられるのは仕方がない。人を死なせてしまうのが大悪だ」と。今回の緊急経済対策でも、公平性など細部の議論が長々とありました。不安を解消するのは、すばやさです。一律に一気に頭数で給付を行う。これが光政が出した答えで、まさに正解でした。 我々がやるべきことは、すでに歴史が答えを出していることが多いのです。

磯田道史 続・感染症の日本史 第二波は襲来する 「コロナと日本人」(文藝春秋 特別編集)131頁

 

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2020年7月20日 (月)

集団免疫は困難   第一人者に聞く免疫の新常識その2

ーーー一定割合以上の人が感染すれば、それ以上は拡大しないという「集団免疫」については?

 「一度獲得した免疫が長期間にわたって続くことが集団免疫の前提です。すぐに免疫が消えたら、多くの人が免疫を持っている期間がなくなってしまうから。でも、新型コロナの免疫が続く期間はとても短く、私は半年程度ではないかと考えています。免疫が半年しか続かなければ、集団免疫はいつまでたっても獲得できません」

 「武漢医科大で8週間後に抗体量を再測定したら、軽症者で4割近く、重傷者も2割で抗体が検出不可能なほど減りました。こんなに早く抗体量が減るのは、ほかのウイルスではあまり考えられません」

 「破傷風やポリオなど、ワクチンを一度打てば免疫が数十年も続く病気もあれば、インフルエンザウイルスのように3カ月程度しか続かないものもあります。私は新型コロナは、ワクチンが出来ても。インフルエンザと同じように有効期間は極めて短いものになるではないかと考えています」

宮坂昌之 大阪大免疫学フロンティア研究センター招へい教授 BE REPORT(朝日新聞、7月18日)4頁 新型コロナ、自然免疫で撃退もImg_4101_20200720215001

2020年7月19日 (日)

体内時計が大切  第一人者に聞く免疫の新常識

―――免疫を強くするためには?

「強くするという言い方は不適切です。強すぎると健全な細胞を攻撃します。強くするのではなく、自分が持つ免疫をフル活用できる状態を保持することが大切。それにはまずストレスの少ない生活をする。リンパ球は血液の流れに乗って全身をパトロールしているので、有酸素運動をしたり、毎晩お風呂に入って体温を上げたりして、血流の流れをよくする。免疫は体内時計をつかさどり、昼は免疫が強くなり、夜は弱くなります。体内時計を毎朝きちんとリセットする。朝日を浴び、軽い運動や散歩をして、体内時計が狂わないようにするのは大きな意味があります」<a href="https://blog.with2.net/link/?1039354">人気ブログランキングへ</a>

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宮坂昌之 大阪大免疫学フロンティア研究センター招へい教授

朝日新聞be report(7月18日 土)4頁 第一人者に聞く免疫の新常識 新型コロナ、自然免疫で撃退も

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2020年7月15日 (水)

人類の歴史に記録されるほどの   パンデミックを生き抜く

 今回の新型コロナウイルスの流行は、人類の歴史に記録されるほどの感染症になるだろう。それは流行が社会に与える影響が甚大だったためであり、14世紀のペストのように人類を滅亡させるほどのパワーがあるわけではない。近いうちにはワクチンや治療薬は開発され、流行を終息させることができるはずだ。しかし、それまでの間、私たちは700年前に作られた流行対策を中心に、この感染症の拡大を抑えていかなければならない。そして、こうした対策を実践していくにあたり、その起源となった14世紀のペスト流行について、知っておくことが大切である。また、この知識は今回の新型コロナウイルスの流行だけでなく、今後も発生が予想される感染症への対策を準備するためにも役立つものと考えImg_4090 る。

2020年7月 3日 (金)

第二、第三のゴジラがまた来るかも   思想としての〈新型コロナウイルズ禍〉

 Img_3943 いま人は、ウイルスは一世紀にいっぺんぐらいしか襲ってこないと思っていますが。ウイルスに感染しやすい状況になっているとすれば、そんなことでは済まされません。それに振り返ってみれば、新型コロナに先立ち、SARSやMERSがあったのですから。一世紀に一度どころか、21世紀になってすでに三度目の新型ウイルスの流行なのです。これからはもっと頻度が高まるかもしれない。そのたびに現在のような大規模な封鎖をしていたら、大変なことになります。朝日新聞記者の太田啓之さんが、僕との私的なやりとりの中で、最初の「ゴジラ」で、志村喬が演じる山根博士が最後に「第二、第三のゴジラがまた来るかもしれない」と言っていたのを思い出す、と話していました。ゴジラのように第二、第三のコロナが来るかもしれないと。

「不可能なことだけが危機をこえる 連帯・人新生・倫理・神的暴力 」大澤真幸(社会学者) 『思想としての〈新型コロナウイルス禍〉』

2020年7月 2日 (木)

二つの「緊急事態宣言」の中で   武藤類子

Img_4056 新型コロナ感染拡大という事態は、すでに「原子力緊急事態宣言」が発令されたままの福島にもうひとつの「緊急事態宣言」を重ねることとなった。それは原発事故を経験した被害者にとって、当時の多くのことを想起させる。外には出ない、マスクをする、必死で情報を探す、迫り来る不安と闘う。コロナ感染が広まった初期の頃は心的な抑圧がとても大きかった。

 でも、次第に「原発事故」と「コロナ感染拡大」は、共通のことと違うことがあるのに気がついた。政府は人々がパニックを起こすのではないか、と恐れ真実を隠す、検査をなるべくやらず正確な罹患者を明らかにせず矮小化する、場当たり的な施策で最も弱いものたちが犠牲になる、専門家の意見が政治の力で曲げられる、惨事を利用した便乗型の資本主義が利権を求めて台頭するなどが共通する点だ。

 違うところは、感染拡大のスピードが速く被害が分かりやすい。コロナ禍の当事者は日本全体であり、圧倒的に多い、突然の休校要請や検察庁法改正案の時のように、政府が法と権限を無視し、強行することへの国民の抗議が大きく現れてきたことだ。

武藤類子(福島原発告訴団 団長)「とめよう!東海第二原発 首都圏連絡会」会報第4号(2020年6月)「二つの『緊急事態宣言』の中で私たちが生き延びるのは『真実を知り、助け合う』こと」

 

 

 

 

 

2020年7月 1日 (水)

世界の死者50万人 感染者1000万人

 

 新型コロナウイルスによる世界の死者が29日、米ジョンズ・ホプキンス大学の集計で50万人を超えた。感染者も累計で1千万人以上に達している。感染者は欧米の先進国を中心に急増してきたが、6月になって新興国と途上国の累計が上回った。現在は毎日の新規感染者数の約75%を新興・途上国が占めており、感染拡大は新たな局面を迎えている。

 同大によると世界の累計の感染者は28日までの集計で1014万5791人。国連の基準に基づいて世界各国を「先進国」(36カ国)と、その他の「新興国・途上国」とに分けると、感染者は先進国が約429万人、新興・途上国が約585万人になる。ブラジルやペルーなど中南米諸国での増加が最も目立ち、インドなど南アジアや中東、アフリカ諸国でも徐々に感染者数が増えている。

朝日新聞2020年6月30日(火)1面トップ記事

 

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2020年6月30日 (火)

コロナ危機をうまく乗り切る  感染症ー広がり方と防ぎ方ー

 

 

Img_4055 社会におけるウイルス伝播を防ぐために集会中止や休校は有効であるが、いつまでも続けるわけにはいかない。日常生活のなかでウイルス伝播を妨げることが重要である。そのためには日本人の清潔行動文化を国民が意識し、かつそれを有効に活用することである。エンベロープ(ウイルス粒子の最も外側に位置する膜状の構造)を持つウイルスは一般的に高温多湿の環境で不活性化されやすいので、梅雨期から夏になれば接触感染の効率は低下するだろう。また軽症・不顕性感染で免疫を獲得した人たちが増えれば、感染は広がりにくくなる。そして実効再生産数が1・0以下になれば、流行は終わる。新型コロナウイルスが世界中に広がるなかで、日本人はコロナ危機をうまく乗り切るのではないだろうか。

 井上栄「感染症ー広がり方と防ぎ方ー」(中公新書、2020年5月15日増補版3版、234頁)

2020年6月29日 (月)

「結果オーライ」はやめよう ジャーナリスト「視角」

 

 まだ終息していないコロナウイルス・パンデミックだが、「日本モデルは成功した」などといい加減な首相の発言を放っておく訳にいかない。いまになっては否定しても始まらないが、ことは人の命に関わること。明らかな間違いで亡くなった人もいるのだ▼失敗の代表はPCR検査の制限。試料や人員など、やむを得なかった面があるとしても「発熱4日」、「症状が出たら・・・」とかの基準や運用は問題。医療現場も混乱させた。感染症の指定に問題があり、早くから指摘された検査態勢やべッド確保など「予防」のインフラの不備は決定的。「宣言」を印象づけるための特措法改正も不要だった▼いきなり・独断・権限もないままの学校休校宣言。五輪聖火の採火とリレー開始までの終息を狙ったが、現場も社会も混乱させ「必要なかった」の声が広がっている▼愚策もある。マスクの配付。郵便配達員がポストに入れた。社員寮でも会社でもポスト1つなら一袋。逆に住んでいなくてもポストがあれば一袋だったらしい。締めて466億円。それで人気が上ると考えた首相と側近の思考の貧困だ▼国民の多くは日本の医療に「皆保険だし技術も制度も世界一」と信じていた。だが、経済・効率第一主義が医療を細らせた。保健所は半減、医師、看護婦、スタッフは抑制、病院の統廃合、基礎研究は絞られっぱなし・・・・。その結果が「医療危機」だ▼「何とかなった」「結果オーライだ」はやめよう。間違いは間違いと正し、「第二波」前に改める。「総括」とはそういうことだ。

 

「視角」 日本ジャナリスト会議(JCJ)会報 Img_4053 「ジャーナリスト」747号6月25日

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